方針
任意の点を通る傾き の直線を取り、曲線との差を三次式 にする。(1)は を十分大きくし、三次式の極大値と極小値の符号が逆になることから3つの実根を作る。(2)は交点の 座標を とし、三次式に 項がないので を使う。等面積条件は符号付き積分が0であることに等しく、外側2根の中点 を置くと が導かれる。最後に、根が となる直線群を点の範囲に翻訳する。
解答
(1)
任意の点 をとる。 を通る傾き の直線を とする。この直線と曲線 の交点の 座標は すなわち を満たす。 とおくと である。 のとき、 なので、 は で極値をとる。 とおくとここで であり、 は の1次式である。したがって を十分大きくとれば が成り立つ。
また三次式 は最高次係数が正なので である。よって中間値の定理より、、、 のそれぞれに の解が少なくとも1つ存在する。三次方程式なので解はちょうど3つであり、互いに異なる。
したがって、点 を通り、曲線 と相異なる3点で交わる直線が存在する。
(2)
条件(ii)を満たす直線 があり、 と の3交点の 座標を とする。直線を と書くと、交点の 座標は すなわち の3解である。この三次方程式には の項がないので である。
曲線と直線の差は、最高次係数を比べると である。区間 ではこの値は正、区間 では負である。したがって2つの部分の面積が等しいことは と同値である。
ここで とおく。 より である。 とおくと、 は 、 は に対応し、 となる。よってこれが0で、かつ であるから である。したがって である。
よって3交点の 座標は、ある を用いて と表される。この3点は曲線上の であり、これらを通る直線は である。ここで なので傾き は を満たす。
逆に、傾き の原点を通る直線 をとると、 を満たす が存在し、上の議論により条件(ii)を満たす。
したがって条件(ii)を満たす点 の範囲は、傾きが より大きい原点通過直線全体の和である。式で表すと である。図示すると、境界直線 は原点以外を含まず、 側ではその上側、 側ではその下側を塗る領域である。
別解
解法2
方針
(1) は点を通る直線の傾きを十分大きくし、交点三次式の極大・極小を異符号にする。(2)は3根 に対する符号付き全面積を根だけで直接計算し、等面積線が原点を通ることを示して、その直線族の通過範囲を図示する。
解答
(1)
任意の を通る直線 と の交点はの解である。 とおくと を十分大きくすれば前者は正、後者は負となる。両端での極限も合わせ、中間値の定理により3区間に相異なる3根をもつ。
(2)
3交点の 座標を とすると曲線と直線の差は であり、2面積が等しい条件はである。展開して を代入するか、外側2根の中点へ平行移動すると だから 、さらに である。よって3根は 、対応する直線はで、その傾きは より大きい。
したがって求める範囲は境界 と 軸は原点以外を含まない。
総評
3交点の存在と等面積条件を同時に論証する重い問題。目安時間は25〜30分。駿台分析では約半数が0点、10点以上も約15%で、3実根条件と等面積条件の把握が分岐点。存在証明では が一次項に勝つこと、図示では と 軸を原点以外含めないことを明記する。