方針
長方形の2辺の長さを,平行四辺形の辺 と の射影として求める。 から直角三角形 の辺は で表せる。さらに を出し, の射影を加えれば長方形の縦横が得られる。面積式を の一次式に直し, での最大を内積または微分で判定する。
解答
(1)
点の並びと、長方形の辺への射影の関係は次の図のようになる。
長方形の頂点は順に とする。点 は辺 上,点 は辺 上にあるので,三角形 は を直角とする直角三角形である。, より である。
次に,点 は辺 上にあるから,三角形 も を直角とする直角三角形である。 であり,また三角形 において である。点 から見て は と反対向きなので,である。したがってである。
長方形の一方の辺の長さは である。また,平行四辺形の向かい合う辺は平行で長さが等しいので, から までの切り落とし部分は と同じ長さになり, である。
よって長方形 の面積 はである。
(2)
上の配置が成り立つためには, であり,さらに が必要である。したがって である。
(1) の式を展開する。である。最後の中括弧はであるから,となる。さらによりである。
ここで とおくと, である。また とおけば である。これは,単位ベクトル とベクトル の内積に を加えたものと見られる。 なので である。ベクトル の偏角を とすると である。 のとき, であるから となり, の範囲内で内積は最大値 をとる。よってである。
一方, のときは である。この場合,許される範囲 では, が に最も近い端点 で最大となる。すなわち のときである。このとき だからである。
以上よりである。
別解
解法2(微分で最大化)
方針
(1) で得た面積を , と整理する。 で微分し、臨界点が許容区間内にある条件と、右端で最大となる条件を分ける。
解答
(1)
三角形 と の直角三角形に注目するとである。よってである。
(2)
図形が成り立つ範囲は である。 とおくと で、(1) の式はとなる。 より である。だから、区間内の臨界点はを満たす。この点が に入る条件はである。このとき、微分係数は正から負へ変わるのでである。
のときは で、区間全体で である。したがって 、すなわち で最大となり、である。よってである。
総評
難度6,計算量5。想定時間は20分前後。長方形の縦横を直接求めるより, と の長方形方向への射影として足し合わせると見通しがよい。 の範囲が に制限されるため,単に三角関数の最大値を振幅で出すだけでは不十分である。最大点が内部にあるか端点に押し出されるかを判定する境目が であり,この場合分けを落とさないことが採点上の中心になる。 射影関係を図示し、合成法と微分法の2通りで境界 を独立に確認した。