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東京大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

正の実数 k および α<β となる実数 α,β が次の条件を満たすように動く。

条件:座標平面上の放物線C:y=k(xα)(βx)の頂点は (3,1) であり,Cy 軸と 2y0 の範囲で交わる。

このとき,Cx 軸で囲まれる図形の面積 S のとりうる値の範囲を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安8

微分積分図形と方程式 パラメータ処理、範囲評価、面積計算、式変形

方針

頂点が (3,1) であることから,放物線の2つの x 軸との交点を頂点の左右に同じ距離だけ離して表す。すなわち α=3d,β=3+d (d>0) と置くと,頂点の高さの条件から kd2=1 が出る。これにより放物線は y=1(x+3)2/d2 と書ける。あとは y 軸との交点の高さが [2,0] に入る条件を d の範囲に直し,面積 Sd の一次式として求める。

解答

頂点の x 座標が 3 であり,α<β であるから,ある正の実数 d を用いて α=3d,β=3+d と表せる。このとき (xα)(βx)=(x+3+d)(x3+d)=d2(x+3)2 である。したがって放物線は y=k{d2(x+3)2} である。

頂点は x=3 のときで,その y 座標は kd2 である。頂点が (3,1) だから kd2=1 である。特に k=1/d2>0 であり,放物線は y=1(x+3)2d2 と書ける。

次に,Cy 軸との交点を調べる。x=0 を代入すると,その y 座標は 19d2 である。条件より 219d20 でなければならない。右側の不等式から 19d2 すなわち d29 を得る。また左側の不等式から 9d23 すなわち d23 を得る。よって 3d29 であり,d>0 だから 3d3 である。

放物線と x 軸で囲まれる部分は,x=3d から x=3+d までである。u=x+3 と置くとS=3d3+d(1(x+3)2d2)dx=dd(1u2d2)duである。被積分関数は偶関数なのでS=20d(1u2d2)du=2[uu33d2]0d=2(dd3)=4d3である。

したがって 3d3 より,求める範囲は 433S4 である。端点はそれぞれ d=3,3 で実際に実現する。

総評

難度4/10、計算量4/10。想定時間は8分。頂点の対称性から零点を α=3d, β=3+d と置き、頂点条件を kd2=1 に集約するのが最短である。すると y 軸との交点条件がそのまま d2 の範囲になり、面積は偶関数の積分で S=4d/3 と一次式まで簡約される。採点上は d>0、不等号の向き、両端値が実際に条件を満たすことの3点を明示したい。典型的な失点は、放物線の式で符号を誤ることと、面積を符号付き積分のまま扱うことである。別解として底辺と相似比を用いる幾何的計算も可能だが、積分が短く確実である。短時間で完答しやすい問題なので、試験では優先して取り切るべき一問である。

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出典: 東京大学 2026年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。