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東京大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

0<a<1 とし,関数f(x)=a8(x1)2+2a3を考える。また,関数 g(x) は,すべての整数 n について{g(x)=x2n(2nx<2n+1),g(x)=x+2n+2(2n+1x<2n+2)で定められるとする。

(1) x4 において f(x)>g(x) であることを示せ。

(2) 12<a<23 とする。x0 における2つの曲線 y=f(x),y=g(x) の交点の個数を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

関数方程式・不等式 場合分け、グラフの概形、範囲評価、計算整理

方針

g(x) は周期2の折れ線関数で,常に 0g(x)1 である。(1)ではまず 4x<5 を直接評価し,x5 では f(x) の単調増加と g(x)1 を使う。(2)では(1)によって x4 を除外できるので,[0,1),[1,2),[2,3),[3,4) の4区間だけを調べる。b=2/a3 と置くと 0<b<1 となり,各区間で fg の単調性と端点の符号から交点数を決められる。

解答

(1)
まず 4x<5 を考える。この区間では定義より g(x)=x4 である。y=x1 とおくと 3y<4 であり,f(x)g(x)=a8(x1)2+2a3(x4)=a8y2+2ayである。相加相乗平均よりa8y2+2a2a8y22a=yである。等号が成り立つには a8y2=2a すなわち ay=4 が必要である。しかし 0<a<13y<4 では ay<4 だから等号は成り立たない。よって f(x)g(x)>0 である。

次に x5 を考える。関数 g(x) は各区間で0から1まで動く折れ線関数なので,常に 0g(x)1 である。一方,x1 では f(x)=a4(x1)0 より f(x) は単調増加する。したがって x5 では f(x)f(5)=2a+2a3 である。さらに 2a+2a3>1a+1a>2 と同値であり,0<a<1 なので確かに成り立つ。よって x5 でも f(x)>1g(x) である。

以上より,x4 において f(x)>g(x) が成り立つ。

(2)
以後 12<a<23 とする。b=2/a3 とおくと,この範囲では 0<b<1 である。(1)より x4 には交点がないので,0x<4 だけを調べればよい。

まず 0x<1 では g(x)=x である。この区間で h0(x)=f(x)g(x) とおくと,h0(x)=a4(x1)1<0 であるから h0(x) は単調減少する。また h0(0)=a8+b>0,limx1h0(x)=b1<0 である。したがってこの区間に交点は1個ある。

次に 1x<2 では g(x)=2x である。y=x1 とおくと 0y<1 で,f(x)g(x)=a8y2+b1+y である。この式の y に関する導関数は a4y+1>0 だから単調増加する。端では f(1)g(1)=b1<0,limx2{f(x)g(x)}=a8+b>0 である。よってこの区間にも交点は1個ある。

次に 2x<3 では g(x)=x2 である。再び y=x1 とおくと 1y<2 で,f(x)g(x)=a8y2+by+1 である。この式の導関数は a4y1 であり,1y<2a<2/3 から a4y1<a21<0 である。したがって単調減少する。左端では f(2)g(2)=a8+b>0 であり,右端に近づけるとlimx3{f(x)g(x)}=a2+b1=a2+2a4となる。この値の符号を調べると,a2+2a4<0 は,a>0 より a28a+4<0 と同値である。よって a>423 のとき負,a=423 のとき0,a<423 のとき正である。なお 12<423<23 である。

最後に 3x<4 では g(x)=x+4 である。y=x1 とおくと 2y<3 で,f(x)g(x)=a8y2+b3+y である。この式の導関数は a4y+1>0 であるから単調増加する。左端 x=3 での値は f(3)g(3)=a2+2a4 であり,右端では正になる。

以上をまとめる。最初の2区間で交点は常に2個ある。さらに,a<423 のときは [2,4) に交点がない。a=423 のときは x=3 でちょうど1個交点がある。a>423 のときは [2,3)[3,4) にそれぞれ1個ずつ交点がある。

したがって,求める交点の個数は{2(12<a<423),3(a=423),4(423<a<23)である。

総評

難度6/10、計算量6/10。想定時間は18分。周期2の折れ線 g に対し、(1)で x4 を一括して除外し、(2)を4つの半開区間だけの符号判定へ落とす構成である。採点上は各区間で fg の導関数の符号と端点値を示し、交点が「存在する」だけでなく「ただ1つ」であることを述べる必要がある。特に x=3[3,4) 側に含まれるので、a=423 のときは1個の交点として数える。典型的な失点は半開区間の端点を二重計上することと、境界値が 1/2<a<2/3 に入る確認を省くことである。別解として各区間の二次方程式を直接解く方法もあるが、解の位置判定が増えるため単調性による本解の方が安全である。時間が厳しければ、常に得られる最初の2交点と境界式までを先に確保したい。

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出典: 東京大学 2026年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。