横浜国立大学 2020年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 理工学部・都市科学部
- 分野
- ベクトル、積分、図形と方程式
- 解法
- 座標設定、ベクトル成分計算、体積計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
xyz 空間に、2点
A(1,2,9),B(−3,6,7)
を通る直線 l がある。また、l 上の点 P,Q と、x 軸上の点 R,S は
PR⊥xy平面,QS⊥x軸,QS⊥l
を満たす。
(1) P,R の座標を求めよ。
(2) Q,S の座標を求めよ。
(3) 線分 PQ を x 軸のまわりに1回転してできる曲面と、P を含み x 軸に垂直な平面と、Q を含み x 軸に垂直な平面で囲まれた立体の体積を求めよ。
出典:横浜国立大学 2020年度 前期 理系 第4問
方針
解法1(直線を媒介表示し、断面積を積分する)
直線 l を1変数で表す。(1)は P の y 座標が0になる条件、(2)は SQ と直線の方向ベクトルの内積が0になる条件で決める。(3)は x 軸からの距離の二乗を x の式にして積分する。
解法2(中点を原点にして奇関数部分を消す)
点 P,Q は直線の別の媒介表示で求める。体積では区間 [−1,3] の中点 x=1 を基準に u=x−1 とおくと、半径の二乗の一次項が奇関数となり、対称区間で積分が消える。
解答
解法1(直線を媒介表示し、断面積を積分する)
(1)
直線 l の方向ベクトルとして
(−2,2,−1)
をとると、l 上の点は
(1−2s, 2+2s, 9−s)
と表せる。
PR⊥xy 平面で R が x 軸上にあるため、P の y 座標は0である。よって
2+2s=0
から s=−1 となり
P=(3,0,10),R=(3,0,0).
(2)
Q=(1−2s,2+2s,9−s)
とする。QS⊥x 軸で S が x 軸上にあるので
S=(1−2s,0,0),
したがって
これが l の方向ベクトルと垂直だから
(0,2+2s,9−s)⋅(−2,2,−1)=0.
すなわち
2(2+2s)−(9−s)=0
より s=1 である。よって
Q=(−1,4,8),S=(−1,0,0).
(3)
x=1−2s だから
s=21−x.
線分 PQ 上で
−1≦x≦3
であり
y=3−x,z=217+x.
したがって x 軸からの距離の二乗は
ρ(x)2=y2+z2=(3−x)2+(217+x)2=45x2+10x+325.
よって体積は
V=π∫−13ρ(x)2dx=4π∫−13(5x2+10x+325)dx=31040π.
回転体の軸を含む平面で見た断面は、次のように上下が ρ(x) と −ρ(x) で囲まれる。
解法2(中点を原点にして奇関数部分を消す)
(1)
直線を
(1,2,9)+t(−4,4,−2)
と表す。P の y 座標が0だから
2+4t=0,
よって
t=−21.
したがって
P=(3,0,10),R=(3,0,0).
(2)
Q=(1−4t,2+4t,9−2t)
とすると
S=(1−4t,0,0)
である。ゆえに
これと方向ベクトル (−4,4,−2) の内積を0とすると
4(2+4t)−2(9−2t)=0,
したがって
t=21.
よって
Q=(−1,4,8),S=(−1,0,0).
(3)
解法1より
ρ(x)2=45x2+10x+325.
ここで
u=x−1
とおくと、積分区間は −2≦u≦2 となり
ρ(x)2=85+5u+45u2.
したがって
V=π∫−22(85+5u+45u2)du=π(340+45⋅316)=31040π.
一次項 5u は奇関数なので、対称区間での積分が0になる。