問題
を,をみたす複素数とする。となる複素数に対して,
と定める。ただし,はの共役複素数を表す。次の問いに答えよ。
(1) がをみたしながら動くとき,の描く図形を求め,のとき,を複素数平面に図示せよ。
(2) がをみたしながら動くとき,(1)で求めた図形が通過する範囲を求め,を複素数平面に図示せよ。
出典:横浜国立大学 2024年度 前期 理系 第4問
方針
解法1:逆変換して円の方程式を平方完成
変換式をについて解き、をの絶対値方程式へ移す。展開・平方完成で中心と半径を出し、中心円と固定半径から通過範囲を求める。
解法2:アポロニウスの円として捉える
ではを使い、を2定点からの距離比が一定のアポロニウスの円と見る。後半は三角不等式で円周の合併を決める。
解答
解法1:逆変換して円の方程式を平方完成
(1)
変換式をについて解くと
である。したがっては
と同値である。両辺を展開すると
なのでであり、平方完成して
を得る。よってはこの中心と半径をもつ円周である。
では
(2)
のとき、の中心は原点中心、半径の円周上を動き、自身の半径は常にである。中心をとすると、であるための条件は
三角形の成立条件から
すなわち
逆にこの範囲の任意のについて、辺長の三角形が作れるので、条件を満たす中心が存在する。したがっては境界を含む環状領域である。
解法2:アポロニウスの円として捉える
(1)
とする。まずの場合、
これは2点、からの距離の比がである点の軌跡、すなわちアポロニウスの円である。距離比をとすると、その中心は
半径は
の場合も元の式からなのでとなり、同じ公式に含まれる。
では中心、半径の円周である。
(2)
では中心がを動き、各円周はである。三角不等式と逆向きの三角不等式から
よって
また、この範囲ではが三角形の3辺となるので、を固定したとき条件を満たすを選べる。したがって通過範囲は
である。