方針
(1) から(4)までは垂心・垂足を座標で求め,三辺への距離の一致から内心と内接円半径を出す。(5) は を調べ, と で に近づくことから,正の値をとる閉区間上で最大値をもつことを示す。
解答
(1) , である。直角条件はであるから, より である。
(2)
は 軸上にあるので, から に下ろす垂線は 軸である。また の傾きは だから, を通り に垂直な直線は である。よって垂心はである。
(3)
とする。垂足はである。点 から直線 ,直線 ,直線 までの距離はいずれもとなる。また のとき は 軸の下側, は上側にあり, は の内部にある。したがって は三辺から等距離にある内部の点であり, の内心である。
(4)
内接円の半径を とすると,(3)の共通距離よりである。
(5)
で である。またであるから, が に右から近づくと は に近づき, が限りなく大きくなるときも は に近づく。
一方,例えば では である。したがって, に十分近い範囲と,十分大きい範囲では とできる。残った閉区間上で は連続であるから最大値をとる。よって は において最大値をもつ。
別解
解法2
方針
(1) から(4)までは三辺の方程式をそろえ、内心条件を「内部にあり、三辺から等距離」として確認する。(5)では とおき、 の対数微分の符号を3次式の増減へ帰着させる。
解答
(1) よって、 が直角となるのは である。
(2)
の傾きは なので、 からの高さは である。 から への高さ との交点よりを得る。
(3)
垂足を計算するとしたがって、三辺の方程式は からこれら3直線までの距離は、いずれもまた、 では は 軸の下側、 は上側にあり、 であるから は の内部にある。ゆえに は三辺から等距離にある内部の点、すなわち内心である。
(4)
(1)の共通距離が内接円の半径であるから(5)
とおき、とする。 なので、対数微分によりただし であり、 である。したがって、 では は まで減少し、その後は単調に増加する。さらに で、 が限りなく大きくなると も限りなく大きくなるから、 は にただ1つの解 をもつ。
(2) の分母は正であるから、 は で正、 で負である。よって 、したがって正の平方根 は で最大値をもつ。
総評
難度8,計算量8。想定時間は30分程度。垂心・垂足の座標だけで終わらず、三辺の方程式をそろえると内心の証明と半径の導出を同時に整理できる。最大値の存在は、端の挙動と連続性による方法に加え、 として の増減を調べる方法も有効である。対数微分では分母の正負を先に固定し、3次式 の零点が1つだけであることまで示す。