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北海道大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

2つの放物線y=1x2y=abx2のそれぞれがx軸と囲む部分の面積は等しいとする.
ただし,a>0b>0とする.

(1) baの式で表せ.

(2) これら2つの放物線に同時に接し傾きが負である直線とy軸との交点は,
a1のときどのような点に近づくか.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

積分微分図形と方程式 面積計算接線・法線極限計算

方針

(1) は2つの放物線と x 軸で囲む面積を直接積分し、等しいという条件から b=a3 を得る。(2)では共通接線の傾きが負なので、各放物線の接点の x 座標を正に取る。y=1x2 の接点を sy=aa3x2 の接点を t として、接線の傾きと y 軸切片が等しい条件を連立する。切片を a の式にしてから a1 の極限を取る。

解答

(1) y=1x2x 軸で囲まれる部分の面積は11(1x2)dx=[xx33]11=43である。

一方、y=abx2x 軸との交点は x=±ab である。したがって囲まれる面積はa/ba/b(abx2)dx=20a/b(abx2)dx=2[axbx33]0a/b=4a3/23b.これが 4/3 に等しいので b=a3/2 であり、b=a3 である。

(2)
(1)より2つ目の放物線は y=aa3x2 である。 y=1x2x=s における接線は y=2s(xs)+1s2=2sx+1+s2 である。傾きが負なので s>0 である。

また y=aa3x2x=t における接線は y=2a3t(xt)+aa3t2=2a3tx+a+a3t2 である。傾きが負なので t>0 である。

これらが同じ直線であるためには、傾きと y 軸切片が等しければよい。したがって s=a3t および 1+s2=a+a3t2 である。t=s/a3 を代入すると 1+s2=a+s2a3 である。a1 のとき、1a=s2(1a31)=s2(1a)(1+a+a2)a3 だから s2=a31+a+a2 である。

求める直線と y 軸との交点の y 座標を k とすると k=1+s2=1+a31+a+a2 である。よって lima1k=1+13=43 となる。したがって交点は (0,43) に近づく。

a=2 のときの模式図。負の傾きの共通接線を示した。

別解

解法2

方針

(1) 第2の放物線を横方向に標準化し、面積が「高さ×横幅」の定数倍であることから b=a3 を得る。(2) 共通接線を y=mx+k とおく。各放物線との交点方程式が重解をもつ条件、すなわち判別式0を2本について立てる。負の傾きを選び、切片 k の極限を求める。

解答

(1) 第2の放物線でx=abuとおくと、y=a(1u2)1u1 となる。したがって囲まれる面積は、第1の放物線の面積 4/3aab倍である。2つの面積が等しいのでaab=1.a,b>0 より b=a3 である。

(2) 共通接線をy=mx+k(m<0)とおく。y=1x2 と接するためにはx2+mx+k1=0が重解をもてばよい。判別式を0とするとm24(k1)=0,k=1+m24.同様に y=aa3x2 と接する条件はa3x2+mx+ka=0の判別式が0となることであり、k=a+m24a3を得る。2つの切片を等しくすると、a11a=m24(1a31)=m2(1a)(1+a+a2)4a3.よってm2=4a31+a+a2.傾きは負だからm=2a3/21+a+a2.ただし求める交点には切片だけが必要で、k=1+a31+a+a243(a1).したがって共通接線と y 軸との交点は(0,43)に近づく。

総評

難易度は6、計算量は5程度である。想定時間は22分から32分程度。(1)は面積計算の係数整理が中心で、4a3/2/(3b) を正確に出したい。(2)は接点で接線を表す方法と、直線 y=mx+k の接する条件を使う方法がある。傾きが負であるため接点の x 座標を正に取ること、a1 の極限は 1a を約した後に考えることが注意点である。最後は切片だけでなく、点 (0,4/3) と答える。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・定義域・必要十分性・符号も確認した。

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出典: 北海道大学 1984年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。