方針
まず を代入して を求める。次に与式を微分すると,積分項は上端の値により になり, が得られる。 と連続性から なので, の符号は の符号で決まる。(2) は微分方程式を と分離し, を積分してから2次方程式として を解く。
解答
(1) まず与えられた方程式に を代入する。積分区間は長さ0なので積分項は0であり, である。左辺は と因数分解できる。 は判別式が で常に正なので である。
次に,問題の方程式を で微分する。左辺の各項を微分すると である。したがって を得る。
ここで であり, は微分可能だから連続である。また問題より常に なので, は0をまたいで符号を変えることができない。したがって がすべての で成り立つ。
よって ,, であるから, の符号は の符号と一致する。すなわちである。したがって で極小となり,その値は である。極大値は存在しない。
(2) 上で得た式 を, で割ると である。左辺は であるから,両辺を積分して となる。 , を代入すると,左辺は であり,右辺は である。したがって であり となる。
ここで とおくと である。 なので両辺に を掛けると である。これを について解けば となる。すでに が分かっているので,正の値をとる を選ぶ。したがって である。
別解
解法2
方針
先に明示式の候補を構成し、その候補が積分方程式を満たすことを微分と初期値で検証する。さらに の正の範囲での単調性を使い、条件を満たす関数がその候補以外にないことも確認する。
解答
を代入するとであり、実数解は だけである。 は連続で、どこでも0にならないから である。
(2) ここでとおき、正の関数を考える。この式は2次方程式 の正の解だから(1)を微分し、 を用いるとすなわち次にとおく。(2)より である。また なので 、したがって である。ゆえに であり、 はもとの積分方程式を満たす。
一方、任意の解 についても、もとの式を微分し を用いて積分すればを得る。関数 は で狭義単調増加だから、正の解はただ1つであり である。したがって(1) さらに(2)で得た関係式で、分母 と は正だから、 の符号は の符号と一致する。よって で極小となり、極小値は である。極大値は存在しない。
総評
難易度7、計算量6。想定時間25〜35分。最初に を代入して を確定し、連続性と から全域で とする。積分方程式の微分では微積分の基本定理により上端の被積分関数が現れる。 を の微分と見抜き、積分定数を初期値で決める。平方根の符号は正値性で選び、得た明示式は微分と初期値で原方程式へ戻して検算できる。