方針
AB=AC=L、AP=CQ=s、∠BAC=θ とおく。同じ速さなので時刻を表す量は s で統一でき、AQ=L−s となる。余弦定理で PQ2 を s の2次式にして、最小となる s と最小距離を求める。条件「最も接近したときの PQ がそのときの AP に等しい」を代入して θ を決め、(2)では面積比から u=s/L の条件を得て PQ/AB を計算する。
解答
(1) AB=AC=L,∠BAC=θ とおく。また、点 P、Q は同じ速さで動くので、ある時刻に AP=CQ=s とおける。このとき AQ=AC−CQ=L−s である。
三角形 PAQ に余弦定理を用いるとPQ2=s2+(L−s)2−2s(L−s)cosθ=L2−2L(1+cosθ)s+2(1+cosθ)s2. 0<θ<π より 1+cosθ>0 であるから、これは s の2次式として s=2L のとき最小となる。そのときPQmin2=(2L)2+(2L)2−2(2L)(2L)cosθ=2L2(1−cosθ).条件より、最も接近したときの PQ は、そのときの AP=L/2 に等しい。したがって 2L2(1−cosθ)=(2L)2 である。L>0 より 1−cosθ=21 すなわち cosθ=21 である。よって ∠BAC=60∘ である。
(2) u=Ls とおく。AP=s、AQ=L−s であり、∠PAQ=∠BAC=60∘ だから[△ABC][△PAQ]=21L2sin60∘21s(L−s)sin60∘=u(1−u)である。これが 1/8 に等しいので u(1−u)=81 である。
また、θ=60∘ よりL2PQ2=u2+(1−u)2−2u(1−u)cos60∘=u2+(1−u)2−u(1−u)=1−3u(1−u).ここに u(1−u)=1/8 を代入すると L2PQ2=1−83=85 である。したがって ABPQ=LPQ=85=410 である。
別解
解法2
方針
辺長を1に規格化し、頂点Aを原点、2辺をなす単位ベクトルで表す。距離の2次式と面積比を同じ移動割合で処理する。
解答
(1)
AB=AC=1、∠BAC=θ と規格化する。時刻に対応する移動割合を u とすればAP=u,AQ=1−u.余弦定理よりPQ2=u2+(1−u)2−2u(1−u)cosθ.これは u=1/2 のとき最小で、その値は21−cosθ.最接近時の PQ が同時刻の AP=1/2 に等しいから21−cosθ=41.よって cosθ=1/2、すなわち∠BAC=60∘.(2)
面積比は[ABC][PAQ]=AB⋅ACAP⋅AQ=u(1−u).これが 1/8 なので、θ=60∘ を用いた距離式からPQ2=u2+(1−u)2−u(1−u)=1−3u(1−u)=85.したがってABPQ=85=410.
総評
難度5、計算量4、目安20分。同速条件を1つの移動割合で表す。最接近距離の平方は2次式で、角は 60∘。面積比 1/8 を距離式へ代入すれば比は 10/4。
冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1999年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。