方針
極値の有無は導関数の符号変化で判定する。導関数は、ロジスティック型の部分 pe−px/(1+e−px)2 から定数 a を引いた形になる。t=e−px>0 とおき、pt/(1+t)2 の最大値が p/4、両端で0に近づくことを確認する。a<0、a=0、a=p/4 では符号変化がないことも含めて、極値をもつ範囲を決める。
解答
まず導関数を求める。f′(x)=(1+e−px)2pe−px−a.ここで h(x)=(1+e−px)2pe−px とおく。t=e−px とおくと、p>0 より t>0 であり h(x)=(1+t)2pt である。
この値の最大を調べる。相加相乗平均より t+t1≧2 であるから t(1+t)2=t+2+t1≧4 である。したがって (1+t)2t≦41 であり、等号は t=1、すなわち x=0 のときに成り立つ。よって 0<h(x)≦4p であり、最大値は p/4 である。また、x→∞ のとき t=e−px→0、x→−∞ のとき t=e−px→∞ なので、どちらの場合も h(x)→0 である。
したがって f′(x)=h(x)−a の符号を考えればよい。 a<0 のときは h(x)>0 より f′(x)>0 であり、極値はない。a=0 のときも f′(x)=h(x)>0 であり、極値はない。 0<a<p/4 のときは、h(x)→0 である両端付近では f′(x)<0 となり、x=0 では f′(0)=4p−a>0 となる。よって f′(x)=0 は2つの解をもち、その前後で符号が −+− と変化する。したがって f(x) は極小値と極大値をもつ。 a=p/4 のときは h(x)≦p/4 であるから f′(x)=h(x)−4p≦0 であり、等号は x=0 の一点だけである。符号は負から正、または正から負へ変化しないので、極値はない。 a>p/4 のときは h(x)<a であるから、常に f′(x)<0 であり、極値はない。
以上より、f(x) が極値をもつための a の範囲は 0<a<4p である。
別解
解法2
方針
導関数に現れる関数を双曲線型の対称な形に変形し、最大値と符号変化を一度に読む。
解答
導関数はf′(x)=(1+e−px)2pe−px−a.分子・分母に epx を用いて整理すると(1+e−px)2pe−px=(epx/2+e−px/2)2p.相加相乗平均よりepx/2+e−px/2≧2であり、等号は x=0 のときに限る。したがって、この正の関数は x=0 で最大値 p/4 をとり、∣x∣→∞ で0に近づく。また x<0 では増加、x>0 では減少する。
よって 0<a<p/4 のときに限り、方程式 f′(x)=0 は負と正の2解をもち、導関数の符号は− ⟶ + ⟶ −と変化する。したがって極小値と極大値をもつ。
a≦0、a≧p/4 では符号変化を伴う零点がなく、a=p/4 の x=0 も停留点にすぎない。ゆえに求める範囲は0<a<4p.
総評
難度5、計算量4、目安18分。導関数の正の項は0で最大 p/4、両端で0へ近づく。端点 a=0,p/4 では極値を生じないため、答えは狭い不等式 0<a<p/4。
冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1999年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。