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北海道大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

n を自然数とする。fn(x)=x22(n+1n)x+n21+exについて,次の問いに答えよ。

(1) n+1n2xn+1nの範囲で,fn(x)=0 の解がただ1つ存在することを示せ。

(2) xn+1nの範囲で,fn(x)=0 の解がただ1つ存在することを示せ。

(3) (1)の解を an,(2)の解を bn とする。また,2次方程式x22(n+1n)x+n21=0の2解を pn,qn (pnqn) とするとき,limn(anpn)=0,limn(bnqn)=0を示せ。

(4) limn(bnan)を求めよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安32

指数・対数方程式・不等式数列 微分による最大最小、存在証明、極限計算

方針

指数項を含む方程式を直接解こうとせず、まず2次部分 hn(x) と指数項 ex に分ける。m=n+1/n とおけば、2次部分の軸は x=m であり、指定区間の符号確認と微分による単調性・凸性で解の存在と一意性を示せる。後半は hn(x)=(xpn)(xqn) と因数分解し、fn(an)=0fn(bn)=0 から2次方程式の根との差を指数項で挟むのが核心である。

解答

(1) m=n+1n とおき、2次部分を hn(x)=x22mx+n21 とする。すると fn(x)=hn(x)+ex である。区間 m2xm では fn(x)=2(xm)ex<0 であるから、fn(x) はこの区間で狭義単調減少である。

端点での値を調べる。まず hn(m)=m22m2+n21=m2+n21=31n2 である。また hn(x)=(xm)2+hn(m) より hn(m2)=431n2=11n2 である。したがって fn(m2)=11n2+e(m2)>0 であり、さらに fn(m)=31n2+em<0 である。連続性から少なくとも1つの解があり、狭義単調減少性から解はただ1つである。

(2) xmfn(x)=2+ex>0 だから、fn(x) は狭義単調増加である。また fn(m)=em<0,fn(m+1)=2e(m+1)>0 なので、xmfn(x)=0 を満たす点がただ1つある。したがって fn ははじめ減少し、その後増加する。

一方で fn(m)<0 であり、x のとき2次項が支配して fn(x) となる。最小値を取るまでは負のままで、その後ただ1回だけ 0 を越えるから、xm において fn(x)=0 の解はただ1つ存在する。

(3)
2次方程式 hn(x)=0 の解は pn=m3+1n2,qn=m+3+1n2 である。したがって hn(x)=(xpn)(xqn) と書ける。

まず fn(pn)=epn>0fn(m)<0 であり、(1)の解は一意であるから pn<an<m である。fn(an)=0 より (anpn)(anqn)+ean=0 であるから (anpn)(qnan)=ean を得る。ここで qnan>qnm=3+1/n23 であり、また an>pn である。よって 0<anpn=eanqnanean30 となり、limn(anpn)=0である。

次に fn(m)<0fn(qn)=eqn>0 であり、(2)の解は一意であるから m<bn<qn である。同様に fn(bn)=0 から (bnpn)(qnbn)=ebn である。ここで bnpn>mpn=3+1/n23 かつ bn>m なので 0<qnbn=ebnbnpnebn30 である。したがって bnqn=(qnbn) よりlimn(bnqn)=0も示された。

(4)
(3)より anpn0,bnqn0 であるから bnan=(qnpn)+(bnqn)(anpn) の右辺で、後ろ2項は 0 に近づく。よってlimn(bnan)=limn(qnpn)=limn23+1n2=23である。

別解

解法2

方針

2次部分の軸を原点に移し,その2根から指数項を加えた根までのずれを固定した ε で挟む。因数分解による商評価を使わず,符号の一様評価から2つの極限を示す。

解答

mn=n+1n,δn=3+1n2とおくと,2次部分は(xmn)2δn2で,その2根はpn=mnδn,qn=mn+δn.(1)

mn2xmn ではfn(x)=2(xmn)ex<0.またfn(mn2)>0,fn(mn)<0.よって中間値の定理と狭義単調性から解はただ1つである。

(2) fn(x)=2+ex>0.xmn で導関数は負から正へただ1回変わる。さらに fn(mn)<0fn(x) だから,零点はただ1つである。

(3)

任意の 0<ε<3 を固定する。fn(pn)>0 であり,fn(pn+ε)=ε(ε2δn)+epnεε(ε23)<0.したがって十分大きな npn<an<pn+ε.よって anpn0 である。

同様にfn(qnε)=ε(2δnε)+eqn+εε(23ε)<0,かつ fn(qn)>0 なのでqnε<bn<qnが十分大きな n で成り立つ。したがって bnqn0 である。

(4) qnpn=2δn23.(3)の2つのずれは0へ収束するのでlimn(bnan)=23.

総評

難度8,計算量7,想定時間32分。左側は単調減少,右側は凸性で一意性を示す。2次部分の根との差は指数項により0へ収束し,最終極限は 23。存在・一意性・根の位置・極限評価を段階ごとに分けて書く。

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出典: 北海道大学 2000年度 後期 理系 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。