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北海道大学 2004年度 後期日程理系(後期)数学 第1問

nを自然数とする.等式sinx=exn1を満たす0以上の実数xの個数をPnで表す.
このとき,limnPnnを求めよ.
ただし,eは自然対数の底とする.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

指数・対数三角関数関数 グラフの概形極限計算、範囲評価

方針

右辺 ex/n1 は単調増加し、1 を超えると sinx と等しくなれないため、解は 0xnlog2 に限られる。また右辺が非負なので、sinx0 となる半周期だけを数えればよい。
各半周期 [2kπ,(2k+1)π] では、差 sinx(ex/n1) が上に凸でなく下に曲がる関数になり、零点は高々2個である。中央で正になる半周期は2個の解を与え、端の不完全な半周期の個数誤差は n で割ると消える。この上下評価で極限を求める。

解答

方程式を sinx=ex/n1 と書く。右辺は x0 で単調増加し、かつ非負である。sinx1 なので、解が存在するには ex/n11 が必要である。したがって xnlog2 である。また右辺は非負だから、解は sinx0 となる範囲に限られる。 sinx0 となる半周期は Ik=[2kπ,(2k+1)π](k=0,1,2,) である。各 Ikfn(x)=sinx(ex/n1) とおくと、fn(x)=sinx1n2ex/n<0 である。したがって fn(x) は各 Ik で上に凸ではなく、グラフは下向きに曲がる。このため、各 Ik における零点は高々2個である。

一方、Ik の中央 x=2kπ+π2fn(2kπ+π2)=1(e(2kπ+π/2)/n1)=2e(2kπ+π/2)/nである。したがって 2kπ+π2<nlog2 なら、この中央で fn>0 となる。区間の両端では sinx=0 であり、右辺は非負なので fn0 である。よってこのような半周期は2個の解を与える。ただし k=0 では左端 x=0 も解であり、それを含めて2個と数える。

ここで、中央が nlog2 より左にある半周期の個数を Ln、左端が nlog2 以下にある半周期の個数を Un とする。上の議論から 2LnPn2Un である。これらの個数は長さ 2π ごとに1つ現れるので、limnLnn=limnUnn=log22πである。したがって、はさみうちによりlimnPnn=2log22π=log2πである。

総評

解の正確な個数そのものより、周期ごとの解の数を評価して極限を出す問題で、目安時間は25分程度。まず xnlog2 で打ち切れること、次に sinx0 の半周期だけを見ればよいことが出発点である。各半周期で解が高々2個である理由として、fn(x)<0 を使うと論証が締まる。境界付近の半周期では解の個数がずれる可能性があるが、そのずれは高々定数個なので、n で割った極限には影響しない。

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出典: 北海道大学 2004年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。