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北海道大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

複素数平面上に原点Oを中心とする半径1の円Cを考える。次の問いに答えよ。

(1) C上の点αα+α=ααを満たし,
αの偏角θπ2<θ<πを満たすとする。
αを求めよ。

(2) βは虚部が正の複素数で,β3=1を満たすとする。
zβを除くC上を動くとき,
w(zβ)=1を満たす点wが描く図形を複素数平面上に図示せよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安11

複素数平面 複素数の極形式、実部虚部比較、軌跡図形的解釈

方針

前半は α=x+yi とおき、絶対値条件を実部と虚部の関係に直す。後半は w(zβ)=1 から z=β+1/w と表し、z=1w の条件へ変換する。最後に w=u+vi とおいて直線の方程式を実数成分で読み取る。

解答

(1) α=x+yi とおく。α は半径1の円 C 上にあるので x2+y2=1 である。また α+α=2x,αα=2yi であるから、条件 α+α=αα2x=2yi すなわち x=y である。

偏角 θπ2<θ<π を満たすので、α は第2象限にあり、x<0,y>0 である。したがって x=y より y=x である。これを x2+y2=1 に代入すると 2x2=1 であり、x<0 だから x=12,y=12 となる。よって α=12+12i である。

(2) β は虚部が正で β3=1 を満たす1でない3乗根であるから、β=cos2π3+isin2π3=12+32iである。

条件 w(zβ)=1 より、w0 であり、z=β+1w である。点 zC 上にあるから、β+1w=1 である。両辺に w を掛けると βw+1=w となる。両辺を2乗して (βw+1)(βw+1)=ww を得る。ここで β=1 であるから、左辺を展開して ww を消すと βw+βw+1=0 となる。 w=u+vi とおく。β=12+32i であるから、βw+βw=2Re(βw)=u3vである。したがって u3v+1=0 すなわち u+3v=1 を得る。

逆に、直線 u+3v=1 上の点 w=u+vi をとる。この直線は原点を通らないので w0 である。また上の計算を逆にたどると βw+1=w となる。そこで z=β+1/w とおけば z=1 であり、1/w0 だから zβ でもある。したがって直線上のすべての点 w が実際に得られる。

よって点 w の描く図形は、w=u+vi としたときの直線 u+3v=1 全体である。この直線は実軸と (1,0) で交わり、虚軸と (0,13) で交わる。

総評

難度6、計算量5。想定時間は11分程度で、軌跡の必要十分性まで書けるかで差がつく問題である。(1)は確実に得点し、(2)も方針が立てば完答を狙いたい。前半は実部・虚部の比較、後半は複素数平面の軌跡を絶対値条件へ変換する。(1)では偏角の範囲から象限を確定し、x=y の符号を決めることが必要である。(2)では z=β+1/w としてから z=1 を使うと、円の条件が直線の条件に変わる。方程式を導くだけで終わらず、直線上の各点から許された z が得られる十分性を確認することが採点上重要である。最後の図示では切片を示し、除外点がないことまで明記したい。

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出典: 北海道大学 2026年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。