方針
として微分し,接線との差を因数分解して,接点以外の共有点の座標を調べる。(問1)では正の定義域に入るかどうかを判定する。(問2)はとしてへ帰着し,二次方程式の正の解の個数をで場合分けする。(問3)はを代入してを決め,差を積分する。
解答
(問1)である。点 における接線と曲線の共有点を調べるため,を考える。両辺に正の数 を掛けて整理するととなる。よって接点以外の候補はである。
のとき,この値は正であり,しかも接点とは異なるので,定義域に接点以外の共有点をもつ。したがって条件を満たさない。
のとき,この値は負であるから定義域 に入らない。 のときも接点以外の共有点はない。 のとき,この値は正であり,接点以外の共有点になる。ただし となる では,接点と一致するだけで点以外の共有点はない。したがって条件を満たすの最大値はである。
(問2)
(問1)より であり, である。直線 はである。共有点の座標はを満たす。両辺に を掛けて整理するとである。
は常に共有点である。二次式 を調べる。 のときは正の解が個, のときも解 が個である。 のときは判別式 で,積と和がともに正なので正の解が個である。 のときは が重解であり,新しい共有点はない。 のとき二次式に実数解はない。
したがって共有点の個数はである。
(問3)
共有点が個で,小さい方の座標が であるから, は の解である。よってよりである。
このとき直線は である。 において直線が曲線の上にあるので,求める面積はである。
別解
解法2
方針
接線との差の因数分解を『接点の重解と第3交点』として読む。(問3)では直線と曲線の差も完全に因数分解し,符号を確認してから表示積分する。
解答
(問1)
接線と曲線の共有点方程式はである。接点以外の候補はである。ではかつ接点と異なるため条件を満たさない。では正の第3交点をもたず,では通常となる。ただしとなるのはで,このとき第3交点も接点に重なる。したがって条件を満たす最大値はである。
(問2)
より直線はであり,共有点条件はとなる。二次因子の正の実根を判定するとの共有点をもつ。では二次因子の重根もであることに注意する。
(問3)
を二次因子へ代入してを得る。このときであり,で非負である。よって面積はである。
総評
難度8,計算量8。想定時間は30分程度。接線との差を因数分解して接点以外の共有点を一括で扱えるかが勝負になる。(問2)では のとき が重なるだけで共有点は1個である点が落とし穴である。(問3)は有理関数の積分で符号と自然対数の評価を慎重に処理したい。位置づけは差がつく難問であり,前半を確保したうえで時間次第では後半を見送り候補にする。