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熊本大学 2020年度 前期数学① 第2問

実数 a,c と整数 ba<b<c を満たすとし、g(x)=(xa)(xb)(xc),f(x)=g(x)g(x)と定める。次の問いに答えよ。

(1) f(a)<0, f(b)>0, f(c)<0 であることを示せ。

(2) f(x)=(x+1)(x24x+2) のとき、a,b,c を求めよ。

(3) (2) の a,b,c から定まる2曲線 y=g(x)y=f(x) で囲まれた部分の面積を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

微分積分関数 解と係数の関係、恒等式比較面積計算対称性の利用

方針

a,b,c では f=g となるので、積の形から g の符号を読む。(2) では基本対称式を置いて係数比較し、(3) では fg=g をそのまま面積差に用いる。

解答

(1)

g(a)=g(b)=g(c)=0 だから、各根では f=g である。またg(a)=(ab)(ac)>0,g(b)=(ba)(bc)<0,g(c)=(ca)(cb)>0.よってf(a)<0,f(b)>0,f(c)<0.(2)g(x)=x3s1x2+s2xs3とおく。ただし s1=a+b+c, s2=ab+bc+ca, s3=abc である。微分して差を取るとf(x)=x3+(s13)x2+(s2+2s1)x(s3+s2).一方、(x+1)(x24x+2)=x33x22x+2.係数比較によりs1=0,s2=2,s3=0.したがってg(x)=x32x=x(x2)(x+2).a<b<c で、中央の根 b は整数だからa=2,b=0,c=2.(3)f(x)g(x)=g(x)=23x2.2曲線の交点の x 座標は23x2=0,x=±23.この区間では f(x)g(x) である。

よって求める面積はS=2/32/3(23x2)dx=202/3(23x2)dx=869.

別解

解法2(未知の三次式を直接復元する)

方針

g(x)=x3+px2+qx+r と置き、恒等式 gg=f を一次方程式として解く。面積は2曲線の差が偶関数になることを利用して半区間だけ積分する。

解答

(1)

三次関数 g は、単根 a,b,c を左から順に横切る。したがって各根での傾きの符号はg(a)>0,g(b)<0,g(c)>0.根では f=g だから、求める3つの不等式が従う。

(2) g(x)=x3+px2+qx+rと置くと、g(x)g(x)=x3+(p3)x2+(q2p)x+(rq).これを x33x22x+2 と比較してp=0,q=2,r=0.よって g(x)=x32x であり、根の大小順から(a,b,c)=(2,0,2).(3)

差はf(x)g(x)=23x2という偶関数である。正の交点を α=2/3 とすると、対称性からS=20α(23x2)dx=2[2xx3]0α.ここで 3α2=2 なので α3=2α/3。したがってS=2(2α2α3)=8323=869.

総評

難度6、目安時間25分。f=gg を最後まで保持すると、根での符号も曲線間の上下関係も同じ情報から得られる。(2) では g が最高次係数1の三次式であること、(3) では積分区間内で fg0 であることを明記する。図は交点と上下関係の確認に使い、面積計算そのものは fg=23x2 で行う。

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出典: 熊本大学 2020年度 前期 数学①(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。