方針
三次関数の極大値・極小値から水平線との交点数を判定する。(2)は f(f(x))=0 を、f(x) が f(u)=0 の3根を取る3本の方程式に分け、それぞれが3実根を持つ条件にする。
解答
(1) f′(x)=3(x2−a) である。a≦0 では f は単調増加で、相異なる3実根をもたない。a>0 では x=−a で極大値 2a3/2、x=a で極小値 −2a3/2 をとる。よって必要十分条件はa>0,∣t∣<2a3/2.(2) a>0 のとき、f(u)=0 の根はu=0,u=3a,u=−3aである。したがって f(f(x))=0 が9個の相異なる実根をもつには、3つの方程式f(x)=0,f(x)=3a,f(x)=−3aがそれぞれ相異なる3実根をもつことが必要十分である。(1)より3a<2a3/2.a>0 で割ると a>3/2 となる。3本の方程式の解集合は互いに交わらないので、求める範囲はa>23である。
別解
解法2
方針
fのグラフと水平線の交点数を図で整理する。合成方程式では外側の零点3個を水平線の高さとみなし、それぞれの逆像が3個ずつ得られる条件を課す。
解答
(1) (1) a≦0ではf′(x)=3(x2−a)≧0なので3交点は生じない。a>0ではf(−a)=2a3/2,f(a)=−2a3/2.よって水平線y=tが3点で交わる条件はa>0,∣t∣<2a3/2.(2) (2) またf(u)=0の3根はu=0,u=±3a.f(f(x))=0の解は、グラフと3本の水平線y=0,y=3a,y=−3aとの交点のx座標である。高さが異なるので3組の解は重ならない。各水平線が3交点をもつための条件は3a<2a3/2.a>0のもとで整理するとa>23.等号では上下の水平線が極値で接して重解を生むため除く。
総評
三次関数の交点数を合成関数へ拡張する難問で目安は18分。等号では重解が生じるため不等号を厳密にし、3つの値の逆像が互いに異なることも確認する。 方針だけでなく、条件を使う箇所、途中式、等号・境界の判定まで答案に明記することが安定得点につながる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。
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出典: 京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。