方針
A+B+C=180∘を使い、平方の差を積に直す恒等式で条件を3因子の積が0となる形にする。
解答
A+B+C=180∘だからsin2A=−sin(2B+2C)である。恒等式sin2(X+Y)−sin2X−sin2Y=2sinXsinYcos(X+Y)にX=2B,Y=2Cを代入するとα2−β2−γ2=2sin2Bsin2Ccos(2B+2C)=2sin2Bsin2Ccos2A.従ってα2=β2+γ2であるための必要十分条件はsin2B=0,sin2C=0,cos2A=0の少なくとも1つが成り立つことである。
三角形の内角は0度より大きく180度より小さいのでsin2B=0⟺B=90∘,sin2C=0⟺C=90∘.またcos2A=0⟺A=45∘ または 135∘.従って2条件は互いに同値である。
別解
解法2
方針
条件の左辺を (α2−β2)−γ2 と見て、平方差を積へ直す。A+B+C=180∘ を用いて和差公式を順に適用すると、主解法とは異なる経路で同じ3因子 sin2B,sin2C,cos2A が現れる。内角範囲から各因子の零点を角条件へ戻す。
解答
α2−β2−γ2=(sin2A−sin2B)(sin2A+sin2B)−sin22C.和積公式と A+B=180∘−C を使うとsin2A−sin2Bsin2A+sin2B=2cos(A+B)sin(A−B),=2sin(A+B)cos(A−B).従って積は4cos(A+B)sin(A+B)sin(A−B)cos(A−B)=sin2(A+B)sin2(A−B).2(A+B)=360∘−2C だから、さらに整理するとα2−β2−γ2=2sin2Bsin2Ccos2A.従って与えられた平方条件はsin2Bsin2Ccos2A=0と同値である。
三角形の内角は 0∘ と 180∘ の間にあるからsin2B=0sin2C=0cos2A=0⟺B=90∘,⟺C=90∘,⟺A=45∘ または 135∘.よって問題の2条件は互いに同値である。
総評
難度6、計算量4。平方条件を直接展開せず、正弦の和の平方差を積へ変換すると4つの角条件が一度に現れる。三角形の内角範囲を用いて、三角関数の零点から角そのものへ戻す部分も必要十分の両方向を保証している。
冊子PDFで見る京大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1997年度 後期 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。