方針
δn=xn−nπとおき、周期性で方程式をsin(δn+a)=xnsinδnに直す。tanδnの式からδn→0を示し、tant/t→1を用いて2次の極限を求める。
解答
(1) δn=xn−nπ(0<δn<π)とおく。元の方程式からsin(δn+a)=xnsinδn.加法定理を用いるとsinacosδn+cosasinδn=xnsinδn,従ってtanδn=xn−cosasina.右辺はnが十分大きいとき正であるから、0<δn<πと合わせて0<δn<π/2である。またxn>nπ→∞なので右辺は0に近づく。従ってn→∞limδn=0.すなわちn→∞lim(xn−nπ)=0.(2)
上の式から(xn−cosa)tanδn=sina.従ってnδn=xnn⋅xn−cosaxn⋅tanδnδn⋅sina.(1)よりxn=nπ+δnだからxnn→π1,xn−cosaxn→1,tanδnδn→1.よってn→∞limn(xn−nπ)=πsina.
別解
解法2
方針
δn=xn−nπ と置いた正接の恒等式を、まず不等式で挟んで δn→0 を示す。その後、式全体を nδn の積へ分解して各因子の極限を取る。
解答
(1) δn=xn−nπ,0<δn<πとおく。加法定理からtanδn=xn−cosasina.十分大きい n では右辺は正なので 0<δn<π/2 である。さらに0<δn<tanδn=xn−cosasina≦nπ−cosasina.右辺は0へ収束するから、はさみうちによりn→∞lim(xn−nπ)=n→∞limδn=0.(2)
また(xn−cosa)tanδn=sina.従ってnδn=xnnxn−cosaxntanδnδnsina.xn=nπ+δn と前半の結論よりxnn→π1,xn−cosaxn→1,tanδnδn→1.よってn→∞limn(xn−nπ)=πsina.
総評
難度7、計算量5。解の存在・一意性は問題文で与えられている。解を区間左端からのずれで表し、まずずれが0へ収束することを示した後、正接と角の比の極限を用いて1次の漸近量まで厳密に求めた。
冊子PDFで見る京大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1998年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。