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京都大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

y=2x21,z=2y21,x=2z21について、(1) 実数解ではx,y,z1を示せ.(2) 相異なる実数解が全部で8組あることを示せ.

難易度8/ 10計算量5/ 10目安25

三角関数方程式・不等式 置換数え上げ必要十分条件

方針

(1) 絶対値が最大の変数を選んで矛盾を示す。(2) x=cosθと置き、2倍角公式でy,zを順に表してcos8θ=cosθを解き、重複を除いて数える。

解答

(1)
M=max(x,y,z)とする。M>1と仮定し、例えばM=xとする。このときy=2x21=2M21>Mである。最後の不等式は2M21M=(2M+1)(M1)>0による。従ってy>Mとなり、Mの定義に矛盾する。他の変数が最大の場合も同様なのでx,y,z1.(2)
(1)よりx=cosθ (0θπ)と書ける。2倍角公式からy=cos2θ,z=cos4θ.第3式はcosθ=2cos24θ1=cos8θとなる。従って8θ=2kπ+θまたは8θ=2kπθ.0θπで得られる値はθ=2kπ7(k=0,1,2,3)およびθ=2kπ9(k=0,1,2,3,4)である。両群で重なるのはθ=0だけなので、相異なる値は4+51=8個である。

θから(x,y,z)=(cosθ,cos2θ,cos4θ)を作れば元の3式をすべて満たす。また0θπではcosθが狭義減少するので、8個のθは相異なる8組を与える。逆に任意の解はこの形に帰着したから、解は全部で8組である。

別解

解法2

方針

(1) で得た有界性から x=(z+z1)/2, z=1 と表し、写像 2x21zz2 に対応することを使う。3回反復の固定点条件は z8+z8=z+z1 となり、z7=1 または z9=1 に分かれる。共役な根が同じ余弦を与えることを考慮して8組を数える。

解答

(1) M=max(x,y,z)とする。もし M>1 で、例えば M=x ならy=2x21=2M21>Mとなり、y>M で矛盾する。他の変数が最大の場合も同じだからx,y,z1.(2)
z0=1 を満たす複素数を使ってx=z0+z012と表す。すると2x21=z02+z022.従って3回の写像の後に x へ戻る条件はz08+z08=z0+z01.これは(z071)(z091)=0と同値である。従って z0 は7乗根または9乗根である。

7乗根から得られる実数 x=(z0+z01)/2 は、共役な2根が同じ値を与えるため1,cos2π7,cos4π7,cos6π7の4個である。9乗根からは1,cos2π9,cos4π9,cos6π9,cos8π9の5個を得る。両者で重なるのは 1 だけだから、x4+51=8個である。

x に対して y=2x21, z=2y21 は一意に決まり、逆に上の根はすべて元の3式を満たす。よって相異なる実数解は全部で8組である。

総評

難度8、計算量5。最大絶対値による有界性と、2倍角公式による周期点の数え上げが鮮やかにつながる。角の2系列の共通部分を確認し、余弦の単調性で異なる角が異なる解を与えることまで明示した。

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出典: 京都大学 1997年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。