方針
(1) 加法定理を使う。(2) 両方が有理数だと仮定し、(1)を繰り返して角を60度まで整数倍すると矛盾することを示す。
解答
(1)
加法定理より右辺は有理数の積と和・差だけでできているので、両者とも有理数である。
(2)
だからは正整数である。もしがともに有理数なら、(1)を繰り返し用いることによりもともに有理数となる。しかしは無理数である。これは矛盾する。従って少なくとも一方は無理数である。
別解
解法2
方針
倍角・加法を反復したとき、 が の整数係数多項式になることを帰納法で示す。この「有理数を代入すれば有理数」という性質を に適用し、 の無理性と矛盾させる。
解答
(1) と置く。加法定理から従って がともに有理数なら、 から帰納的にすべての が有理数となる。特に のそれぞれの正弦・余弦が有理数なら、通常の加法定理によりも有理数である。
(2)
としと置く。 は正整数である。もし がともに有理数なら、上の漸化式を 回用いても有理数となる。しかしは無理数である。矛盾するので、 の少なくとも一方は無理数である。
総評
難度4、計算量2。第1問の加法定理を、約数条件によって有限回反復する構成が第2問の核心である。60度の正弦が無理数である一方、余弦は有理数なので「少なくとも一方」という結論と正確に対応する。