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京都大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

次の各問に答えよ.

(1) 箱の中に,1から9までの番号を1つずつ書いた9枚のカードが入っている.
ただし,異なるカードには異なる番号が書かれているものとする.
この箱から2枚のカードを同時に選び,小さいほうの数をXとする.
これらのカードを箱に戻して,再び2枚のカードを同時に選び,小さいほうの数をYとする.
X=Yである確率を求めよ.

(2) 定積分012(x+1)12x2dxを求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安18

確率積分 数え上げ定積分評価、置換積分

方針

(1) は文系第1問(2)と同じ構造で、小さい方の数の分布を先に求め、2回独立に同じ値をとる確率を二乗和にする。(2)は積分を x12x2 の部分と 12x2 の部分に分ける。前者は置換積分、後者は u=2x として単位円の面積、すなわち扇形と直角二等辺三角形の面積で評価する。

解答

(1)

2枚のカードの選び方は 9C2=36 通りである。小さい方の数が k となるには、もう1枚が k より大きい数であればよい。したがって P(X=k)=9k36(k=1,2,,8) である。

2回目はカードを戻してから行うので、XY は独立であり、同じ分布をもつ。よってP(X=Y)=k=18(9k36)2=12+22++82362である。ここで 12+22++82=89176=204 だから P(X=Y)=2041296=17108 である。

(2)

求める積分をI=012(x+1)12x2dxとおく。まずI=012x12x2dx+01212x2dxと分ける。

第1項について、u=12x2 とおくと du=4xdx である。したがって012x12x2dx=14112u1/2du=14121u1/2du=1423[u3/2]121=16(1122).第2項について、u=2x とおくと dx=du/2 であり、01212x2dx=120121u2duである。y=1u2 は単位円の上半分である。

青い領域は、中心角 π/4 の扇形と直角三角形の和である。

0u1/2 の部分は、中心角 π/4 の扇形から直角二等辺三角形を見れば、面積 π8+14 である。よって01212x2dx=12(π8+14)=2π16+28である。

以上を合わせるとI=16(1122)+2π16+28=16224+28+2π16=16+212+2π16.

別解

解法2

方針

(1) は2回の選択を一つの順序対として直接数える。(2) は
x=12sinθ とおき、積分全体を
sinθcos2θcos2θ の基本積分へ一度に変換する。
円の面積公式を使わず、三角関数の積分だけで値を確定する。

解答

(1)

1回の選び方は 9C2=36 通りなので、2回の選択結果は
362 通りである。両方の最小値が k となる結果は
(9k)2 通りであるから、有利な結果はk=18(9k)2=12+22++82=204通りである。よってP(X=Y)=204362=17108.(2)x=12sinθとおく。0x12 に対して0θπ4 であり、dx=12cosθdθ,12x2=cosθとなる。したがって、求める積分 II=0π/4(12sinθ+1)cosθ12cosθdθ=120π/4sinθcos2θdθ+120π/4cos2θdθ.第1項は12[cos3θ3]0π/4=16224である。また cos2θ=1+cos2θ2 より、第2項は12[θ2+sin2θ4]0π/4=2π16+28.以上を加えてI=16+212+2π16.

総評

確率と積分の小問で、どちらも標準的だが処理を省くと減点されやすい。(1)は X=k の個数が 9k 通りである理由を明示すること。(2)は x が付いた部分と付いていない部分で処理が異なる。特に円の面積を読む部分では、扇形だけでなく三角形部分を含めた面積になっていることを図形的に確認したい。目安時間は18分程度。

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出典: 京都大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。