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京都大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

(1) aを実数とするとき,(a,0)を通り,
y=ex+1に接する直線がただ1つ存在することを示せ.

(2) a1=1として,n=1,2,について,(an,0)を通り,
y=ex+1に接する直線の接点のx座標をan+1とする.
このとき,limn(an+1an)を求めよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安18

微分数列 接線・法線、一意性証明、極限計算

方針

接点の x 座標を t と置き、接線が (a,0) を通る条件を a=t1et に直す。この右辺は t について単調増加し、値域が全実数であるため、接線がただ1つ存在する。(2)では定義から an=an+11ean+1 を得る。差は 1+ean+1 なので、an が無限大へ発散することを示せば極限は1になる。

解答

(1)

接点の x 座標を t とする。曲線 y=ex+1x=t における接線は、傾きが et で、接点が (t,et+1) であるから y=et(xt)+et+1 である。この接線が (a,0) を通る条件は 0=et(at)+et+1 である。両辺を et で割ると 0=at+1+et すなわち a=t1et である。

ここで ϕ(t)=t1et とおくと ϕ(t)=1+et>0 であるから、ϕ(t) は実数全体で狭義単調増加である。またlimtϕ(t)=,limtϕ(t)=である。したがって任意の実数 a に対して ϕ(t)=a を満たす実数 t がただ1つ存在する。ゆえに、(a,0) を通り y=ex+1 に接する直線はただ1つ存在する。

(2)

定義より、(an,0) を通る接線の接点の x 座標が an+1 である。したがって(1)の関係式に a=ant=an+1 を代入して an=an+11ean+1 を得る。よって an+1an=1+ean+1 である。特に an+1an>1 なので、a1=1 から ann が従う。したがって an であり、特に an+1 である。

以上より ean+10 であるからlimn(an+1an)=limn(1+ean+1)=1である。

総評

難度6、計算量4。目安時間は18分。接線の接点を媒介変数にすることで、一意性も漸化式も同じ式 a=t1et から処理できる。値域が全実数であることを単調性と極限で確認するのが(1)の採点点である。(2)では an+1an>1 と分かるため、発散の確認は短く済む。極限だけを直感で書かず、ean+10 を明示したい。

冊子PDFで見る京大の微分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2015年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。