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京都大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

(1) nを2以上の自然数とするとき,関数fn(θ)=(1+cosθ)sinn1θ0θπ2における最大値Mnを求めよ.

(2) limn(Mn)nを求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

微分三角関数数列 微分による最大最小極限計算、計算整理

方針

端点ではfn(0)=0fn(π/2)=1である。内部では正なので,logfn(θ)を微分して最大点を探す。微分条件はncosθ1=0に整理され,cosθ=1/nで最大となる。得たMn(Mn)nにして,(1+1/n)ne(11/n2)n2e1を使って極限を求める。

解答

(1) 0<θ<π/2ではfn(θ)>0であるから,logfn(θ)=log(1+cosθ)+(n1)log(sinθ) を考える。これを微分するとddθlogfn(θ)=sinθ1+cosθ+(n1)cosθsinθである。通分して整理すると ddθlogfn(θ)=ncosθ1sinθ となる。したがって内部の極値は cosθ=1n で起こる。 θ0からπ/2へ増えるとcosθは1から0へ減少するので,ncosθ1は正から負へ変わる。よってこの点で最大をとる。端点では fn(0)=0,fn(π2)=1 であり,内部の値は (1+1n)(11n2)(n1)/2 である。これはn2で1以上なので,最大値は Mn=(1+1n)(11n2)(n1)/2 である。

(2)
(1)より(Mn)n=(1+1n)n(11n2)n(n1)/2である。第1因子は (1+1n)ne である。第2因子は(11n2)n(n1)/2={(11n2)n2}(n1)/(2n)と書ける。ここで(11n2)n2e1,n12n12であるから,第2因子はe1/2へ収束する。

したがって limn(Mn)n=ee1/2=e である。

別解

解法2

方針

x=cosθと置いて,三角関数の最大化を区間[0,1]上の代数関数の最大化へ変える。対数微分すると符号が1nxだけで決まり,最大点x=1/nが直接得られる。極限はlog(Mn)nを計算して指数関数へ戻す。

解答

(1) x=cosθとおく。0θπ/2に対して0x1であり,sinθ=1x2だからFn(x)=(1+x)(1x2)(n1)/2の最大値を求めればよい。0<x<1で対数微分するとddxlogFn(x)=11+x(n1)x1x2=1nx1x2.分母は正であるから,Fn0<x<1/nで増加し,1/n<x<1で減少する。端点ではFn(0)=1,Fn(1)=0なので,最大値はx=1/nで取り,Mn=(1+1n)(11n2)(n1)/2である。

(2) 正の数なので対数を取るとlog(Mn)n=nlog(1+1n)+n(n1)2log(11n2).第1項は1へ収束する。またt0log(1+t)/t1を用いるとn(n1)2log(11n2)=n12nlog(11/n2)1/n212.よってlog(Mn)n1/2であり,指数関数に戻してlimn(Mn)n=e1/2=eを得る。

総評

難度5,計算量5。目安時間は20分。前半は最大点cosθ=1/nを正確に出し,端点θ=0,π/2との比較まで書くことが大切である。後半は(Mn)nを直接扱い,2つの標準極限に分けると見通しがよい。対数の展開に頼らなくても,(11/n2)n2e1を使えば高校範囲の極限として処理できる。

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出典: 京都大学 2016年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。