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京都大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

w を0でない複素数とし、実数 x,yw+1w=x+yiによって定める。

(1) R>1 を満たす実数 R を定数とする。w が絶対値 R の複素数全体を動くとき、xy 平面上の点 (x,y) の軌跡を求めよ。

(2) 0<α<π2 を満たす実数 α を定数とする。w が偏角 α の複素数全体を動くとき、xy 平面上の点 (x,y) の軌跡を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

複素数平面図形と方程式 複素数の極形式、軌跡文字消去

方針

wを極形式で表す。(1)ではw=Rを固定し,偏角を動かすとx,ycosθ,sinθの定数倍で表されるので楕円になる。(2)では偏角αを固定し,w=rを正に動かす。r+1/rr1/rの間の恒等式から双曲線を得るが,r+1/r2により右側の1枝だけであることを確認する。

解答

(1) w=Rなので w=R(cosθ+isinθ) とおける。このとき 1w=1R(cosθisinθ) である。したがってw+1w=(R+1R)cosθ+i(R1R)sinθであり,x=(R+1R)cosθ,y=(R1R)sinθである。R>1よりどちらの係数も正であるから,θを動かすと軌跡はx2(R+1R)2+y2(R1R)2=1で表される楕円である。

(2)
偏角がαであるから,r>0を用いて w=r(cosα+isinα) とおける。このとき 1w=1r(cosαisinα) である。よってx=(r+1r)cosα,y=(r1r)sinαである。

ここで (r+1r)2(r1r)2=4 だから(xcosα)2(ysinα)2=4を得る。さらにr>0より r+1r2 であり,0<α<π/2なのでcosα>0である。したがって x2cosα も必要である。

逆に,この双曲線上でx2cosαを満たす点については,r+1/r=x/cosα2となる正のrが存在し,対応するyも上式で決まる。よって求める軌跡はx2cos2αy2sin2α=4,x2cosαで表される双曲線の右側の枝である。

別解

解法2

方針

(1)w=u+vi と直交座標で置き、w=R を直接用いて x,yu,v の定数倍になることから楕円を得る。(2)は x/cosαy/sinα を作り、その差の平方が4になる恒等式と符号条件で双曲線の右枝に限定する。

解答

(1)
w=u+vi とおく。w=R よりu2+v2=R2,1w=uviR2.したがってx=(1+1R2)u,y=(11R2)v.これを u2+v2=R2 へ代入するとx2(R+1R)2+y2(R1R)2=1.R>1 なので退化せず、軌跡はこの楕円全体である。

(2)
w の偏角が α なので、ある r>0 によりw=r(cosα+isinα).実部・虚部からxcosα=r+1r,ysinα=r1r.両式の平方の差をとるとx2cos2αy2sin2α=4.さらに相加相乗平均よりxcosα=r+1r2.0<α<π/2 だからx2cosα.よって軌跡はx2cos2αy2sin2α=4,x2cosαで表される双曲線の右枝である。

総評

難度5,計算量4。目安時間は18分。どちらも極形式に直せば,実部と虚部を読むだけで方程式が出る。(1)はR>1なので楕円の縦半径が0にならない。(2)では双曲線全体を書くだけでは不十分で,r+1/r2からx2cosαを付けて右枝に限る必要がある。逆にその枝の各点に対応するr>0が存在することにも触れておくと軌跡の答案として完結する。

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出典: 京都大学 2017年度 前期 理系数学 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。