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京都大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

p,q を自然数、α,βtanα=1p,tanβ=1qを満たす実数とする。このときtan(α+2β)=2を満たす p,q の組 (p,q) をすべて求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

三角関数整数 式変形、範囲評価、場合分け

方針

文系第4問と同じく,q=1を先に除外し,q>1では倍角公式と加法定理からp=q2+4q12(q2q1)を得る。あとは自然数pになるqを調べる。q=2,3,4,5,6を直接確認し,q7では分子が分母より小さくなることから0<p<1として否定する。

解答

q=1のとき,tanβ=1であるから2βπ/2と同じ向きである。したがって tan(α+2β)=1tanα=p となり,2にはならない。よってq=1は不適である。

以下,q>1とする。倍角公式より tan2β=2tanβ1tan2β=2qq21 である。よって加法定理からtan(α+2β)=1p+2qq2112qp(q21)である。これが2であるから 1p+2qq2112qp(q21)=2 である。整理すると q21+2pq=2p(q21)4q であり,2p(q2q1)=q2+4q1 を得る。したがって p=q2+4q12(q2q1) である。 q=2,3,4,5,6を調べると q=2: p=112,q=3: p=2, q=4: p=3122,q=5: p=4438,q=6: p=5958である。したがってこの範囲で自然数になるのは q=3,p=2 だけである。

次にq7とする。このとき 2(q2q1)(q2+4q1)=q26q1>0 であるから 0<p<1 となる。よって自然数pは存在しない。

以上より,求める組は (p,q)=(2,3) である。

別解

解法2

方針

加法定理から得た有理式を最大公約数で絞る。q>1 のとき 2p1=5qq2q1gcd(q,q2q1)=1 なので、自然数解なら q2q1 は5の正の約数に限られる。

解答

q=1 ではtan(α+2β)=p2なので不適である。

q>1 とする。倍角公式と加法定理を用いて整理すると2p(q2q1)=q2+4q1.右辺をq2+4q1=(q2q1)+5qと分けると2p1=5qq2q1.p が自然数なら q2q15q である。一方gcd(q,q2q1)=gcd(q,1)=1だからq2q15.q>1 では左辺が正なのでq2q1=1または5.第1の場合は q=2 だが p=11/2 となり不適。第2の場合は q=3p=2.したがって求める組は(p,q)=(2,3)のみである。

総評

難度6,計算量5。目安時間は20分。内容は文系第4問の統合版であり,三角関数の条件を整数の有理式へ落とすのが中心である。q=1ではtan2βの式をそのまま使えないため,先に例外処理する。q=4,5,6では1<p<2q7では0<p<1という範囲評価で自然数を否定すると,列挙が短くまとまる。

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出典: 京都大学 2017年度 前期 理系数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。