方針
接点の x 座標を t とおく。接線が x 軸と交わるため t=0 であり,接線の方程式から交点 Q を求める。距離 L は平方して扱い,L2=(t2+1)3/(4t2) まで整理する。最後は u=t2>0 と置いて1変数関数の最小値を求める。
解答
接点を P=(t,2t2+1) とおく。この曲線の導関数は y′=x であるから,点 P における接線の傾きは t である。したがって接線は y−2t2+1=t(x−t) すなわち y=tx+21−t2 である。
この接線が x 軸と交わるには t=0 である。y=0 とおくと,交点 Q の x 座標は 0=tx+21−t2 より x=2tt2−1 である。したがって Q=(2tt2−1,0) である。
距離の2乗を計算するとL2=(t−2tt2−1)2+(2t2+1)2=(2tt2+1)2+(2t2+1)2=4t2(t2+1)3である。
ここで u=t2>0 とおくと L2=4u(u+1)3 である。L2 を最小にすれば L も最小になる。対数微分の形で見ると dudlogu(u+1)3=u+13−u1 であり,これが0となるのは 3u=u+1,u=21 のときである。また u→0+ または u→∞ で L2→∞ となるので,ここで最小をとる。
したがって L2=4⋅1/2(1+1/2)3=1627 であり,求める最小値は 433 である。
別解
解法2(平方差の因数分解で下界を示す)
方針
接点を t として L2 を u=t2>0 の式へ直すところまでは同じである。その後は微分せず,候補値 27/16 との差を因数分解して非負性と等号条件を同時に示す。
解答
接点をP=(t,2t2+1)とおく。接線はy=tx+21−t2であり,x 軸と交わる条件から t=0 である。交点はQ=(2tt2−1,0)となる。距離を計算するとL2=4t2(t2+1)3である。
u=t2>0 とおくとL2−1627=16u4(u+1)3−27u=16u(2u−1)2(u+4)≧0である。等号は u=1/2,すなわち t=±1/2 のときに成立し,いずれも接線は x 軸と交わる。よってLmin=1627=433である。
総評
難度4、計算量4。想定時間は16分程度。接線を接点パラメータで表し,交点を出して距離を平方する標準問題である。接線が x 軸と交わる条件から t=0 を除く点を明示しておくとよい。最後の最小化は t のまま微分するより,u=t2 にして正の1変数関数として扱うと計算が短い。 t=0 t=0 t=0 t=0 t=0 t=0 t=0 では接線が x 軸と平行なので除外される。L>0 であるから L2 を最小化してよく,別解の因数分解は等号条件 t2=1/2 も同時に与える。
冊子PDFで見る京大の微分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。