方針
曲線の長さ公式∫1+(y′)2dxを用いる。y′=−sinx/(1+cosx) は半角公式で −tan(x/2) となるので,被積分関数は 1/cos(x/2) に簡単化する。あとは u=x/2 と置き,∫du/cosuを log((1+sinu)/cosu) で評価する。
解答
y=log(1+cosx) とおく。0≦x≦π/2 では 1+cosx>0 である。導関数は y′=1+cosx−sinx である。半角公式 sinx=2sin2xcos2x,1+cosx=2cos22x より y′=−tan2x である。
したがって曲線の長さ L はL=∫0π/21+(y′)2dx=∫0π/21+tan22xdx=∫0π/2cos(x/2)1dxである。ここで 0≦x/2≦π/4 なので,cos(x/2)>0 である。 u=2x とおくとL=2∫0π/4cosu1duである。ここで dudlogcosu1+sinu=cosu1 であるからL=2[logcosu1+sinu]0π/4=2log221+22=2log(1+2)である。
別解
解法2(正接半角置換で平方根を直接積分する)
方針
導関数を y′=−tan(x/2) と直した後,t=tan(x/2) とおく。弧長要素と dx の因子が約分され,2/1+t2 の標準形になる。
解答
y=log(1+cosx) の導関数はy′=−1+cosxsinx=−tan2xである。したがって弧長 L はL=∫0π/21+tan22xdxである。
t=tan(x/2) とおくと,区間内で 0≦t≦1 でありdx=1+t22dt,1+tan22x=1+t2だからL=2∫011+t2dt=2[log(t+1+t2)]01=2log(1+2)となる。さらに (1+2)2=3+22 よりL=log(3+22)とも書ける。
総評
難度5、計算量3。想定時間は15分程度。長さ公式を使った後,−sinx/(1+cosx) を半角で −tan(x/2) に直せるかが中心である。区間内では cos(x/2)>0 なので平方根をそのまま 1/cos(x/2) とできる。最後の積分公式は微分して確認できる形で書いておくと,暗記に頼らず処理できる。 平方根を外す際は区間内で cos(x/2)>0 を確認する。2つの答案は 2log(1+2)=log(3+22) で一致し,端点を含め被積分関数は連続である。
冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。