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京都大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

xy平面において,2点B(3,1)C(3,1)に対し,
Aは次の条件(*)を満たすとする.

(*) BAC=π3かつ点Ay座標は正.

次の各問に答えよ.

(1) ABCの外心の座標を求めよ.

(2)Aが条件(*)を満たしながら動くとき,ABCの垂心の軌跡を求めよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安22

図形と方程式 円の性質軌跡座標設定

方針

BC は水平な弦で長さ 23,かつ BAC=π/3 なので,A は弦 BC を60度で見る円弧上にある。外接円の半径は正弦定理から2で,Ay 座標が正になる方の円は中心が原点である。(2) は外心が原点である三角形で,垂心 HOH=OA+OB+OC を満たすことを用い,A の円弧を下へ2だけ平行移動する。

解答

(1)

2点 B(3,1),C(3,1) の距離は BC=23 である。BAC=π/3 なので,三角形 ABC の外接円の半径を R とすると,正弦定理より BC=2Rsinπ3 である。したがって 23=2R32 より R=2 である。

外心は線分 BC の垂直二等分線上にある。線分 BC の中点は (0,1) であり,垂直二等分線は y 軸である。B,C から距離2の y 軸上の点は (0,0),(0,2) である。

中心 (0,2),半径2の円は y0 の範囲にあり,y 座標が正である点 A を含まない。よって外心は (0,0) である。

(2)

(1) より,点 Ax2+y2=4,y>0 を満たす円弧上を動く。

外心が原点である三角形について,垂心を H とするとOH=OA+OB+OCが成り立つ。実際,この点を H とおけば AH=OB+OC であり,OB=OC なので(OB+OC)(OCOB)=OC2OB2=0となり,AHBC が分かる。他の頂点についても同様に垂線条件が成り立つ。

ここで OB+OC=(0,2) であるから H=A+(0,2) である。 A=(x,y)H=(X,Y) とおくと X=x,Y=y2 である。したがって条件 x2+y2=4,y>0X2+(Y+2)2=4,Y>2 に移る。よって垂心の軌跡は X2+(Y+2)2=4,Y>2 で表される円弧である。

別解

解法2(2本の高さを座標で連立して消去する)

方針

正弦定理と対称性で外心を求め,A=(2cosθ,2sinθ) と媒介表示する。垂心 H=(X,Y) について,BC が水平であることから1本目の高さをすぐ書き,もう1本の高さとの直交条件から Y を求めて媒介変数を消去する。

解答

(1)

BC=23BAC=π/3 なので,外接円半径を R とすると正弦定理から23=2Rsinπ3より R=2 である。外心は BC の垂直二等分線である y 軸上にあり,B,C から距離2の候補は (0,0),(0,2) である。Ay 座標が正なので,外心は(0,0)である。

(2)

したがって A=(2cosθ,2sinθ)(0<θ<π) と表せる。垂心を H=(X,Y) とする。BC は水平なので A からの高さは鉛直線でありX=2cosθである。

またAC=(32cosθ,12sinθ)であり,B からの高さと AC は垂直だから(X+3,Y+1)(32cosθ,12sinθ)=0である。X=2cosθ を代入して整理するとY=2sinθ2を得る。よってX2+(Y+2)2=4cos2θ+4sin2θ=4であり,0<θ<π から Y>2 である。逆にこの上半円上の各点から A=(X,Y+2) を取れば条件を満たす。したがって軌跡はX2+(Y+2)2=4,Y>2で表される円弧である。

総評

難度6、計算量4。想定時間は22分程度。円周角60度の条件から外接円を決めるのが入口で,候補の中心が2つある点に注意する。Ay 座標が正という条件により,外心は原点に決まる。(2) は垂心公式を使えば A の軌跡の平行移動になるが,公式を使う場合も垂線条件で一度確認しておくと説得力が出る。 外心候補は2点あるが,Ay 座標が正という条件で (0,0) に決まる。軌跡では方程式だけでなく Y>2 の範囲と逆の存在確認まで書く。

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出典: 京都大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。