Evolton

京都大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

座標平面において,曲線C1:y=x22x
曲線C2:y=x25x+74
直線l1:x=32を考える.

(1)(0,0)と異なる点でC1と接し,
さらにC2とも接するような直線l2がただ一つ存在することを示せ.

(2) C1l2の共有点をPとし,そのx座標をaとする.
また,l1l2の共有点をQとし,C1l1の共有点をRとする.
曲線C1ax32の部分,
線分PQ,および線分QRで囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算、場合分け

方針

C1x<0y=x2+2xx>0y=x22x となる。C1 の接点の x 座標を a0 とし,左右それぞれの場合で接線の傾きと切片を出す。C2 への接線条件は,同じ傾きの接線の切片を比べればよい。接点は負側に一意に決まり,面積は [3/2,0][0,3/2] に分けて,C1l2 を積分する。

解答

(1) C1 は絶対値を外すとC1:{y=x2+2x(x<0),y=x22x(x>0)である。(0,0) とは異なる点で接するので,接点の x 座標は0ではない。

まず C1x=a>0 における接線を考える。このとき使う式は y=x22x で,傾きは 2a2 である。接線は y=(2a2)xa2 となる。一方,C2:y=x25x+7/4 に傾き m の接線を引くと,接点の x 座標 b2b5=m を満たし,その接線の切片は 74b2 である。ここで m=2a2 とすると b=m+52=a+32 である。したがって切片一致の条件は a2=74(a+32)2 である。これを整理すると a=16 となり,a>0 に反する。よって正側では条件を満たさない。

次に a<0 とする。このとき C1 の式は y=x2+2x で,傾きは 2a+2 である。接線は y=(2a+2)xa2 である。C2 側で同じ傾きの接線の接点を b とすると 2b5=2a+2 より b=a+72 である。切片が等しい条件は a2=74(a+72)2 である。整理すると a2=a27a212 となるので a=32 である。したがって接線は y=(2a+2)xa2=x94 である。

以上より,条件を満たす直線はただ一つであり,l2:y=x94 である。

接線と囲まれる領域の位置関係は次の図のようになる。灰色が C2、青色が C1、赤色が共通接線 l2 である。

(2)
(1)より a=3/2 であり,P=(32,34) である。また Q=(32,154) であり,C1x=3/2 の共有点はR=(32,(32)2232)=(32,34)である。

求める図形は,x=3/2 から x=3/2 まで,曲線 C1 が上,直線 l2 が下になっている部分である。ただし C1x=0 で式が変わるので,積分を分ける。 3/2x0 では C1:y=x2+2x だから,上下の差はx2+2x(x94)=x2+3x+94=(x+32)2である。 0x3/2 では C1:y=x22x だから,上下の差は x22x(x94)=x2x+94 である。よって面積 SS=3/20(x+32)2dx+03/2(x2x+94)dxである。計算すると3/20(x+32)2dx=[(x+3/2)33]3/20=98であり,03/2(x2x+94)dx=[x33x22+94x]03/2=278である。したがって S=98+278=92 である。

総評

公式の出題意図は、数学IIの微分法・積分法に関する理解と計算力を問うとしている。難度6,計算量6。想定時間は25分程度。C1 が左右で別の放物線になるため,接点が正側か負側かを必ず場合分けする必要がある。C2 への接線条件は,傾きから接点を決めて切片を合わせると計算が短い。面積では C1 の式が x=0 で変わるので,積分区間を分けることが重要である。2つの接点の重解条件と、左右に分けた面積積分を独立計算し、面積 9/2 を確認した。

冊子PDFで見る京大の微分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2025年度 一般選抜 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。