方針
は で , で となる。 の接点の 座標を とし,左右それぞれの場合で接線の傾きと切片を出す。 への接線条件は,同じ傾きの接線の切片を比べればよい。接点は負側に一意に決まり,面積は と に分けて, を積分する。
解答
(1) は絶対値を外すとである。 とは異なる点で接するので,接点の 座標は0ではない。
まず の における接線を考える。このとき使う式は で,傾きは である。接線は となる。一方, に傾き の接線を引くと,接点の 座標 は を満たし,その接線の切片は である。ここで とすると である。したがって切片一致の条件は である。これを整理すると となり, に反する。よって正側では条件を満たさない。
次に とする。このとき の式は で,傾きは である。接線は である。 側で同じ傾きの接線の接点を とすると より である。切片が等しい条件は である。整理すると となるので である。したがって接線は である。
以上より,条件を満たす直線はただ一つであり, である。
接線と囲まれる領域の位置関係は次の図のようになる。灰色が 、青色が 、赤色が共通接線 である。
(2)
(1)より であり, である。また であり, と の共有点はである。
求める図形は, から まで,曲線 が上,直線 が下になっている部分である。ただし は で式が変わるので,積分を分ける。 では だから,上下の差はである。 では だから,上下の差は である。よって面積 はである。計算するとであり,である。したがって である。
総評
公式の出題意図は、数学IIの微分法・積分法に関する理解と計算力を問うとしている。難度6,計算量6。想定時間は25分程度。 が左右で別の放物線になるため,接点が正側か負側かを必ず場合分けする必要がある。 への接線条件は,傾きから接点を決めて切片を合わせると計算が短い。面積では の式が で変わるので,積分区間を分けることが重要である。2つの接点の重解条件と、左右に分けた面積積分を独立計算し、面積 を確認した。