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九州大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

2,3,,k+1k 個の値をとる確率変数 X の確率分布をP(X=n)=an3nとする。次の問いに答えよ。

(1) a を定めよ。

(2) X の期待値を求めよ。

(3) Y=4Xlogk とするとき、Y の期待値を最大にする自然数 k を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安35

確率指数・対数 部分分数分解、期待値、微分による最大最小

方針

確率の総和と期待値に現れる和を、それぞれ部分分数分解して求める。(3)は期待値を実数変数の関数とみなし、微分して増減を調べる。

解答

(1)1n3n=12(n1)1n+12(n+1).したがってn=2k+11n3n=k(k+3)4(k+1)(k+2).確率の総和が1であることからa=4(k+1)(k+2)k(k+3).(2)E(X)=an=2k+11n21,1n21=12(1n11n+1).よってn=2k+11n21=k(3k+5)4(k+1)(k+2)でありE(X)=3k+5k+3.(3)E(Y)=4E(X)logk=1216k+3logk.右辺を F(k) とし、k>0 の実数で微分するとF(k)=16(k+3)21k=(k1)(k9)k(k+3)2.したがって 1<k<9 で増加し、k>9 で減少する。よって最大にする自然数はk=9.

別解

解法2(望遠和と整数差分を使う)

方針

和を前後の項の差へ直して端の項だけを残す。(3)は隣り合う自然数での期待値の差をとり、対数を定積分として上下から評価する。

解答

(1) 恒等式1n3n=12{1n(n1)1n(n+1)}を用いて和を取る。各分数をさらに前後の項の差に直して整理するとn=2k+11n3n=k(k+3)4(k+1)(k+2).よってa=4(k+1)(k+2)k(k+3).(2) 期待値ではE(X)=an=2k+11(n1)(n+1).前後2項の差として和を取りE(X)=3k+5k+3.(3) F(k)=E(Y) とおけばF(k)=1216k+3logkでありF(k+1)F(k)=16(k+3)(k+4)log(1+1k).ここでlog(1+1k)=kk+1dxx.1/x のグラフと中点・台形の関係から22k+1<log(1+1k)<2k+12k(k+1).2k7 ではlog(1+1k)<1k<16(k+3)(k+4).k=1,8 も上の台形評価を代入すれば差は正である。したがって F(1)<F(2)<<F(9) である。

一方、k9 ではlog(1+1k)>22k+1>16(k+3)(k+4)だから F(k+1)<F(k) である。よって最大にする自然数はk=9.

総評

難度7、計算量6、目安35分。確率の総和と期待値で分母が一つ変わるため、二つの部分分数分解を混同しないことが重要である。最大化は連続関数として微分する方法に加え、自然数上の差分を対数積分の中点・台形評価で判定する方法も示した。双方で k=9 を独立に確認した。

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出典: 九州大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。