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九州大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

空間における3直線l1:x23=y35=z42l2:x3a3=y42a=z2l3:x42a2=y2=z3a3について,次の(1),(2)に答えよ.

(1) 3直線l1l2l3が同一平面上にあるようにaの値を定めよ.

(2) (1)で定まる平面とxy平面とのなす角(小さいほうをとる)をθとするとき,
tan2θを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

ベクトル図形と方程式 座標設定必要十分条件三角比の利用

方針

3直線上の代表点が作る平面 x+y+z=9 に各方向ベクトルが平行となる条件を連立し、法線から平面角を求める。

解答

(1)
3直線上にある代表点として P1=(2,3,4),P2=(3,4,2),P3=(4,2,3) を取る。これらはすべて x+y+z=9 を満たす。さらにP1P2=(1,1,2),P1P3=(2,1,1)は互いに定数倍でないので、3点は1直線上にはない。したがって、この3点を通る平面は一意に決まり、π:x+y+z=9 である。

直線 l1 の方向ベクトルは (3,5,2) であり、成分和は 35+2=0 であるから、l1 は平面 π に平行である。代表点 P1π 上にあるので、l1π に含まれる。

同様に、l2 の方向ベクトルは (a3,2a,1) である。これが π に平行であるための条件は a32a+1=0 である。因数分解すると a32a+1=(a1)(a2+a1) である。

また、l3 の方向ベクトルは (2a2,1,a3) であるから、l3π に平行であるための条件は a32a2+1=0 である。因数分解すると a32a2+1=(a1)(a2a1) である。

3直線が同一平面上にあるには、l2,l3 がともに π に含まれる必要がある。したがって (a1)(a2+a1)=0,(a1)(a2a1)=0 を同時に満たす必要がある。a2+a1a2a1 を同時に0にすると、差を取って 2a=0 となるが、a=0a2+a1=0 を満たさない。よって共通解は a=1 のみである。実際 a=1 のとき両方の条件を満たし、3直線は x+y+z=9 上にある。

(2)
(1) より平面は π:x+y+z=9 である。π の法線ベクトルは n=(1,1,1) であり、xy 平面の法線ベクトルは k=(0,0,1) である。2平面のなす角 θ は、法線ベクトルどうしのなす角の小さい方に等しいから、cosθ=nknk=13である。したがって sin2θ=113=23,tanθ=2. よってtan2θ=2tanθ1tan2θ=2212=22.したがって tan2θ=22 である。

別解

解法2(法線ベクトルを先に決める)

方針

各直線上の既知点3つが作る平面の法線を求め、その法線と各方向ベクトルの内積を0にする。2つの三次式の共通解を差で絞り、法線と z 軸から平面角を求める。

解答

(1)

各直線上の点P1=(2,3,4),P2=(3,4,2),P3=(4,2,3)は一直線上になく、すべて x+y+z=9 上にある。したがって、3直線が同一平面上にあるなら、その平面はπ:x+y+z=9に限る。

l2,l3 の方向ベクトルと法線 (1,1,1) の内積を0にするとa32a+1=0,a32a2+1=0.差を取って2a(a1)=0を得る。a=0 はどちらの式も満たさず、a=1 は両方を満たす。よってa=1.(2)

πxy 平面の法線は (1,1,1)(0,0,1) だからcosθ=13,tanθ=2.したがってtan2θ=2212=22.

総評

難易度は7、計算量は7程度である。想定時間は25分から35分程度。3直線の問題だが、3本を同時に扱うのではなく、各直線上の代表点が作る平面を先に固定すると計算が短くなる。採点上は、代表点3つが1直線上にないこと、方向ベクトルが平面に平行である条件、得た a=1 が十分条件にもなっていることを順に書くのが重要である。角の計算では平面どうしの角を法線どうしの角で求めるため、tanθ=2 から tan2θ の分母が負になる点に注意したい。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・除外点・符号も確認した。

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出典: 九州大学 1985年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。