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九州大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

次の(1),(2)に答えよ.

(1) π2<t<π2とするとき,
座標平面上の点P=(tant,tan3ttan2t)のグラフをかけ.
ここでtan3ttan2tt=0での値は
limt0tan3ttan2tとする.

(2) π2<x<π2とする.
実数aに対してa=tan3xtan2xを満たすxの個数を求めよ.

難易度8/ 10計算量8/ 10目安40

三角関数関数方程式・不等式 置換グラフの概形、場合分け

方針

X=tantz=X2 と置いて有理式 F(z) に直し、除外点を保った増減・値域から解数を数える。

解答

(1) X=tant と置く。π/2<t<π/2 であるから、X はすべての実数を1回ずつ動く。また tan2t=2X1X2,tan3t=3XX313X2 である。したがって X0 ではY=tan3ttan2t=3XX313X21X22X=(3X2)(1X2)2(13X2).右辺は X2 だけで決まるので、グラフは y 軸対称である。 t=0 では問題の指定により極限値を取る。上の式で X0 とすれば Y32 であるから、点 (0,3/2) を通る。

次に特徴を調べる。分母が0になるのは 13X2=0 すなわち X=±13 である。ここでは分子が0でないので、縦の漸近線である。

また X=±1 では tan2t が定義されないため、元の点は存在しない。ただし有理式の極限は Y=0 であるから、(1,0)(1,0) は穴として描く。零点は分子より X=±3 である。以上を用いて、y 軸対称、漸近線 X=±1/3、穴 (±1,0)、零点 (±3,0)、切片 (0,3/2) を持つグラフを描けばよい。

(2) z=tan2x と置く。π/2<x<π/2 では z0 であり、z=0x=0 だけに対応し、z>0xx の2個に対応する。

(1) より F(z)=(3z)(1z)2(13z) と置けば、方程式は a=F(z) である。ただし z13,z1 に注意する。前者は分母が0になる点、後者は tan2x が定義されない点である。

増減を調べる。計算すると F(z)=(z+1)(3z5)2(3z1)2 である。したがって z0 では、0z<5/3 で増加し、z>5/3 で減少する。ただし z=1/3z=1 で区間を分ける必要がある。

各区間の値を整理する。 F(0)=32 であり、z1/30F(z)+ である。よって 0z<13 での値域は [32,) である。

次に 13<z<1 では、z1/3+0F(z)z10F(z)0 である。ただし z=1 は含まないので、値域は (,0) である。

さらに z>1 を考える。z1+0F(z)0z=5/3 で最大となり、F(53)=19 である。また z=3F(z)=0zF(z) である。したがってこの区間からは、0<a<1/9 で2個の za=1/9 で1個の za=0 で1個の za<0 で1個の z が得られる。

これらを x の個数に直す。z=0x=0 の1個、z>0 は2個の x を与える。

以上より、求める個数は条件解の個数a<04a=020<a<194a=19219<a<320a=321a>322である。

別解

解法2(zの二次方程式で解数を数える)

方針

X=tanx, z=X2 と置く。a=F(z) を二次方程式へ直し、判別式・根の和・積から非負根の個数を数える。z=0 だけ x が1個、正根は ±x の2個に対応する。

解答

(1)

(1) X=tant とおくとY=(3X2)(1X2)2(13X2).したがってグラフは y 軸対称で、X=±1/3 が縦の漸近線、(±1,0) は穴、(±3,0) は零点、(0,3/2) は通る点である。

(2) z=tan2x0 とすると、a=F(z)z2+(6a4)z+32a=0と同値で、判別式は4(9a1)(a1)である。ただし z=1 は元の式で除外され、z=1/3 は漸近点である。

根の和 46a、積 32a も用いると、非負根の個数は次のようになる。正根1個は x を2個、正根2個は4個、z=0x=0 の1個を与える。a の範囲x の個数a<04a=020<a<1/94a=1/921/9<a<3/20a=3/21a>3/22これは増減表による数え上げとも一致する。

総評

難易度は8、計算量は8程度である。想定時間は35分から45分程度。(1)は X=tant による有理式化が出発点で、漸近線、穴、零点を区別して描くことが重要である。特に X=±1 は有理式では値が0に近づくが、元の tan2t が定義されないため穴になる。(2)では z=tan2x とした後、z=0 だけ解が1個、z>0 は解が2個という対応を最後まで忘れないこと。境界 a=0,1/9,3/2 で個数が変わるので、増減表と値域を分けて答案に残すと安全である。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・除外点・符号も確認した。

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出典: 九州大学 1985年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。