方針
(1) は余弦の和積公式から直接示す。(2) は (1) の漸化式 を使い, が の多項式であることを帰納法で示す。次数が本当に であることは,最高次の係数が消えないことを確認する。(3) は , と置き, を での微分の比として求める。 から 個の を得て, の単調性で相異なる になることを示す。
解答
(1)
余弦の和積公式 を用いる。, とすると である。したがって が成り立つ。
(2) , であるから,, はそれぞれ の 次式, 次式である。
(1) より である。いま が の 次式, が の 次式であると仮定する。このとき は 次式であり,そこから 次式 を引いても最高次の項は消えない。したがって は の 次式である。
よって帰納法により, で は の 次式である。
(3) に対して,ただ一つの が を満たす。 であるから, においてである。 では なので, は と同値である。したがって となり,範囲 から を得る。
このとき である。 は で単調に減少するので,これらの はすべて相異なる。よって の範囲で ことが示された。
別解
解法2:零点を並べてロルの定理を使う
方針
漸化式で が 次多項式であることを確認した後、 から の相異なる零点を 個具体的に並べる。隣り合う零点の間ごとにロルの定理を適用すると導関数の零点が少なくとも 個得られ、次数からそれ以上はないと分かる。
解答
(1)
加法定理からであり、所要の関係式を得る。
(2) と定める。(1) から帰納法により、 は で最高次係数 の 次式である。したがって である。
(3) とおくとであり、 は で狭義単調減少だから、これらは 内の相異なる 個の零点である。
隣り合う零点の各区間にロルの定理を適用すると、 は少なくとも 個の相異なる零点をもつ。一方 は 次式なので、零点は高々 個である。よってちょうどである。
総評
三角関数と多項式をつなぐ問題で,目安時間は30分。(1) の和積公式から得る漸化式が全体の軸になる。(2) では「多項式である」だけでなく「 次式である」ことを最高次の項で確認するのが大切である。(3) は の対応を に限定し, を明示してから に帰着すると,端点や重複を避けられる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。