方針
楕円の接線公式を使い、接線が (4,0) を通る条件から接点 P を決める。面積は、0≦x≦1 では線分 OP の下、1≦x≦2 では楕円の上半分の下として分けて積分する。楕円の積分は x=2cosθ とおくと簡単になる。
解答
(1)
楕円上の点を P(x0,y0) とする。楕円 4x2+y2=1 の P における接線は 4x0x+y0y=1 である。これが点 (4,0) を通るので 4x0⋅4=1 より x0=1 である。P は第1象限内にあるから y0>0 であり、楕円の式から 41+y02=1 より y0=23 である。したがって P(1,23) である。
(2)
直線 OP の方程式は y=23x である。求める部分は、0≦x≦1 ではこの直線の下、1≦x≦2 では楕円の上半分 y=1−4x2 の下にある。よって面積は ∫0123xdx+∫121−4x2dx である。
第1項は ∫0123xdx=43 である。第2項では x=2cosθ とおく。x=2 のとき θ=0、x=1 のとき θ=π/3 であり、dx=−2sinθdθ だから∫121−4x2dx=2∫0π/3sin2θdθ=2[2θ−4sin2θ]0π/3=3π−43である。したがって求める面積は43+(3π−43)=3πである。
別解
解法2:単位円の扇形へ移す
方針
x=2X, y=Y で楕円を単位円へ移す。接点は円の接線公式で求め、
囲まれた部分を中心角 π/3 の扇形として計算し、面積倍率2を戻す。
解答
x=2X, y=Y とおくと楕円は単位円X2+Y2=1へ移り、点 (4,0) は (2,0) へ移る。
(1)
円上の接点を (X0,Y0) とすると接線は
X0X+Y0Y=1 である。これが (2,0) を通るので
2X0=1。第1象限より(X0,Y0)=(21,23).元へ戻してP=(1,23).(2)
単位円側で対応する部分は中心角 π/3 の扇形で、面積は21⋅3π=6π.変換 x=2X で面積は2倍になるから、求める面積は3π.
総評
難度5、計算量5。接線公式で接点を出し、その後は楕円弧と線分で囲まれる面積を分けて積分する問題である。想定時間は22分程度。積分では 0≦x≦1 と 1≦x≦2 で上側の境界が変わる点を明示したい。楕円を横に2倍された単位円と見る別解も有効で、答えが扇形面積として自然に π/3 になることを確認できる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。
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出典: 九州大学 1990年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。