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九州大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

3次関数f(x)=x(x2+px+q)x=α (α0)で極大値0をとり,x=βで極小値32をとるとする.
次の問に答えよ.

(1) αβpqを求めよ.

(2) f(x)x軸の正の方向へc (c>0)だけ平行移動した関数をg(x)とするとき,
2つの曲線y=f(x)y=g(x)で囲まれる部分の面積をcで表せ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安35

微分積分 微分による最大最小文字消去面積計算

方針

x=α で極大値 0 をとり,しかも α0 なので,x=αf(x) の重解になる。したがって f(x)=x(xα)2 と置ける。導関数からもう一つの極値点が α/3 であることを求め,その値が 32 である条件から α を決める。(2) は g(x)=f(xc) とし,差 f(x)g(x) が二次式になることを利用する。交点が二つある範囲を判別式で調べ,二次式と x 軸で囲まれる面積公式として積分する。

解答

(1) f(x)=x(x2+px+q)x=α で極大値 0 をとるので f(α)=0,f(α)=0 である。α0 だから,x2+px+qx=α を解にもつ。さらに微分条件も合わせると,x=α は重解になる。よって f(x)=x(xα)2 と書ける。

これを展開すると f(x)=x32αx2+α2x であるから p=2α,q=α2 である。また f(x)=(xα)2+2x(xα)=(xα)(3xα) なので,x=α 以外の極値点は β=α3 である。

このときf(β)=f(α3)=α3(α3α)2=α3(2α3)2=4α327である。これが 32 に等しいから 4α327=32 であり,α3=216 より α=6 を得る。したがって β=2,p=12,q=36 である。よって α=6,β=2,p=12,q=36 である。

(2)
(1) より f(x)=x(x+6)2=x3+12x2+36x である。x 軸の正の方向へ c だけ平行移動した関数は g(x)=f(xc) である。

二つの曲線の交点は f(x)=f(xc) で決まる。差を計算すると f(x)f(xc)=c{3x2+(243c)x+c212c+36} である。c>0 なので,交点の個数は二次方程式 3x2+(243c)x+c212c+36=0 の実数解の個数で決まる。この判別式は (243c)212(c212c+36)=3(48c2) である。したがって二つの交点をもち,囲まれる部分ができるのは 0<c<43 のときである。c=43 では接するだけで面積は 0c>43 では囲まれる部分はない。 0<c<43 とする。上の二次式の二つの解を u<v とする。二次式は上に開くので,u<x<v では f(x)g(x)<0 である。二つの解の差は vu=3(48c2)3=48c23 である。よって面積 SS=uv{g(x)f(x)}dxである。

ここで,二次式 3(xu)(xv)c が掛かっていることを用いると g(x)f(x)=3c(xu)(vx) である。したがってS=3cuv(xu)(vx)dxである。L=vu とおくとuv(xu)(vx)dx=L36だからS=3c6(48c23)3=318c(48c2)3/2である。

したがって S=318c(48c2)3/2(0<c<43) であり,c=43 では S=0c>43 では囲まれる部分はない。

別解

解法2:極値点の係数関係と頂点中心の積分を使う

方針

(1) は導関数の2根が α,β であることと、f(α)=0 を解と係数の関係に組み合わせる。(2) は差の二次式を頂点中心の形 3c{h2(xm)2} に直し、左右対称な積分として面積を求める。

解答

(1) f(x)=3x2+2px+qの2根は α,β なのでα+β=2p3,αβ=q3.また α0 かつ f(α)=0 よりα2+pα+q=0.p=32(α+β),q=3αβを代入して α0 を用いるとβ=α3.さらに極大値0であることからf(x)=x(xα)2.したがって32=f(β)=4α327よりα=6,β=2,p=12,q=36.(2)f(x)f(xc)=c{3x2+(243c)x+c212c+36}.この二次式の軸と2根間の半幅をm=c82,h=48c223とおく。囲まれる部分がある条件は0<c<43であり、このときg(x)f(x)=3c{h2(xm)2}mh<x<m+h で成り立つ。よって面積 SS=3cmhm+h{h2(xm)2}dx=4ch3=318c(48c2)3/2.c=43 では接するだけで面積は0、c>43 では囲まれる部分はない。

総評

極値条件から三次関数を決定し,平行移動後の面積を求める問題で,目安時間は35分。x=α で極大値 0 という条件は,x=α が重解であることを意味するため,f(x)=x(xα)2 と置けるのが大きい。面積では差 f(x)f(xc) が二次式になることを利用し,判別式で囲まれる範囲を先に確認する。c=43 は接するだけで面積 0 になる端点として扱う。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 九州大学 1991年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。