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九州大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

だ円x24+y2n2=1 (n=1,2,3,)の第1象限内の部分と,
直線y=n32xおよびx軸で囲まれる部分をAnとし,Anの面積をSnで表す.
また,Anの内部および周上の点(x,y)のうち,xyがともに整数であるものの総数をTnで表す.
次の問に答えよ.

(1) TnSnを求めよ.

(2) 極限値limnTnSnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分図形と方程式数列 面積計算座標設定極限計算

方針

X=x/2,Y=y/n によって楕円を単位円に移す。すると直線は Y=3X になり、領域は中心角 π/3 の扇形に対応するので面積が出る。格子点は楕円の x 座標範囲から x=0,1,2 の3本だけを調べればよく、x=1 での整数 y の個数が主項になる。

解答

(1) X=x2,Y=yn とおく。すると楕円 x24+y2n2=1X2+Y2=1 に移る。また直線 y=n32x は、y=nY,x=2X を代入して Y=3X となる。

したがって対応する領域は、単位円の第1象限内で、X 軸と角 π/3 をなす半径に挟まれた扇形である。この扇形の面積は 1212π3=π6 である。変換 (X,Y)(x,y)=(2X,nY) によって面積は 2n 倍になるので Sn=2nπ6=nπ3 である。

次に格子点を数える。楕円の第1象限内では 0x2 であるから、整数 x0,1,2 だけである。 x=0 のときは、直線と x 軸に挟まれるため y=0 のみである。x=2 のときは楕円上で y=0 となるので、これも (2,0) のみである。 x=1 のとき、直線上の高さも楕円上の高さも n32 で一致する。したがって 0yn32 を満たす整数 y の個数は n32+1 である。

以上より Tn=n32+3 である。

(2)

床関数の性質よりn32n32+3<n32+3である。したがって 32Tnn<32+3n であり、nTnn32 である。一方 Sn=nπ3 なのでlimnTnSn=3/2π/3=332πである。

別解

解法2

方針

領域を元の座標で縦に切り、直線部分と楕円部分を別々に積分する。格子点も整数 x ごとに数える。

解答

(1)

元の x,y 座標で縦に切る。

直線と楕円が第1象限で交わる点は(1,n32)である。したがってSn=01n32xdx+12n1x24dx.第2積分で x=2cosθ とおくと12n1x24dx=2n0π/3sin2θdθ=n(π334).第1積分は n3/4 なのでSn=nπ3.整数 x0,1,2 のみである。x=0,2 では各1点、x=1 ではy=0,1,,n32だからTn=n32+3.(2)0n32n32<1よりTnn32.したがってlimnTnSn=332π.

総評

楕円の拡大縮小と格子点の数え上げを組み合わせた問題。難度は標準で、目安時間は20分前後。面積は単位円の扇形に直せば短く済む。格子点は x=0,1,2 しかあり得ないことに気づくのが重要で、x=1 で直線と楕円の上端が一致するため、床関数が自然に現れる。極限では定数の +3 が消えることを不等式で示すと確実である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、図示範囲、途中計算まで確認した。

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出典: 九州大学 1995年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。