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九州大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

放物線y=2x2xと直線y=axを考える.ただし,a>1とする.
放物線と直線との原点O以外の交点をPとして,
放物線のOにおける接線とPにおける接線の交点をQとおき,
線分OQの中点をM,3点OPQから等距離にある点をNとおく.
このとき次の問に答えよ.

(1) PQMNの座標を求めよ.

(2) 線分OMMNの長さをそれぞれtsとするとき,stの式で表せ.

(3) aを動かしたとき,Nの描く曲線の概形を図示せよ.

(4) 上で求めた曲線とx軸および直線y=xで囲まれる部分の面積を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安40

微分図形と方程式積分 接線・法線軌跡面積計算

方針

まず放物線と直線y=axの原点以外の交点Pを求める。放物線のOでの接線はy=xPでの接線は微分係数22x1を使って書き、その交点をQとする。MOQの中点である。Nは三角形OPQの外心なので、NO=NP=NQを座標で解く。(2)はt=OM=(a+1)/4からa=4t1を代入してs=MNを表す。(3),(4)はNの媒介変数表示を用い、1<a0の枝がx軸と直線y=xに囲まれる部分を作ることを確認して面積を求める。

解答

(1)
放物線と直線y=axの交点は 2x2x=ax すなわち x{2x(a+1)}=0 を満たす。原点以外の交点は x=a+12 である。したがって P=(a+12,a(a+1)2) である。

放物線y=2x2xの導関数は y=22x1 である。原点Oにおける接線は y=x である。またPにおける接線の傾きは 22a+121=2a+1 である。この接線とy=xの交点を求めると Q=(2(a+1)4,2(a+1)4) である。

したがってMOQの中点なので M=(2(a+1)8,2(a+1)8) である。

次にN=(X,Y)とおく。NO,P,Qから等距離にあるので NO2=NP2,NO2=NQ2 である。これはXxP+YyP=xP2+yP22,XxQ+YyQ=xQ2+yQ22と同値である。ここにP,Qの座標を代入して解くと N=(2(a2+a+1)4,2a24) である。

(2)
a>1なのでa+1>0である。したがって t=OM=a+14 である。また計算すると s=MN=2a2+a+14 である。a=4t1を代入して s=2(4t1)2+(4t1)+14 を整理すると s=8t23t+12 である。

(3)
(1)
より、Nの軌跡は x=2(a2+a+1)4,y=2a24(a>1) で表される。a1+0のとき N(24,24) であり、この点は直線y=x上にあるが、a>1なので到達しない。a=0のとき N=(24,0) であり、ここでx軸と交わる。a>0では第1象限を右上へ伸びる。これらをもとに概形を描けばよい。

(4)
囲まれる部分は、1<a0に対応する曲線の枝、x軸、直線y=xで囲まれる部分である。媒介変数表示 x=2(a2+a+1)4,y=2a24 を用いる。

境界を、x軸上の線分、曲線、直線y=xの順に回ると、直線y=x上ではxdyydx=0であり、x軸上でも寄与は0である。したがって面積Aは曲線部分だけから A=1201(xdyydx) で求められる。ここで dx=2(2a+1)4da,dy=2a2da だから xdyydx=a2+2a8da である。よって A=1201a2+2a8da=124 である。

別解

解法2

方針

座標を45度回転し、u=(xy)/2, v=(x+y)/2 とおく。この座標では u=OM=t, v=MN=s となり、N の軌跡は普通の放物線 v=8u23u+1/2 になる。面積も回転で保存される。

解答

(1)
交点と接線を計算してP=(a+12,a(a+1)2),Q=(2(a+1)4,2(a+1)4),M=(2(a+1)8,2(a+1)8).N は三角形 OPQ の外心だから、OQ の垂直二等分線上にある。距離条件をもう1本用いてN=(2(a2+a+1)4,2a24).(2)u=xy2,v=x+y2とおく。この直交座標で Nu=a+14,v=2a2+a+14となる。幾何的に u=OM=t, v=MN=s だから a=4t1 を代入してs=8t23t+12.(3)
a>1 より u>0 であり、軌跡はv=8u23u+12,u>0.a1+0 の端点は (u,v)=(0,1/2) で含まず、a=0 では (u,v)=(1/4,1/4) となる。

(4)
座標回転は面積を保つ。x 軸は v=uy=xu=0 である。囲まれる領域では 0u1/4 だからA=01/4(8u23u+12u)du=[83u32u2+12u]01/4=124.\Needspace{7cm}

総評

接線、外心、媒介変数曲線、面積が連続する後期らしい重い問題で、目安時間は40分前後。既存の式を流用せず、まず交点Pが直線y=axとの交点であることから確認する必要がある。Qは原点での接線y=xPでの接線の交点であり、ここを取り違えると後半が崩れる。(4)では曲線全体ではなく1<a0の枝が囲む領域を使う。媒介変数による面積公式を使うと、計算は短くまとまる。

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出典: 九州大学 1997年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。