方針
所要時間は、領域 内の線分 の長さを速さ で割ったものと、領域 内の線分 の長さを速さ で割ったものの和である。 を微分し、端点近くで減少・増加することから最小点が にあることを示す。最小点では となり、これを垂直線となす角の正弦 , に読み替える。最後は , と から を決める。
解答
(1) であり、 である。領域 内では速さ 、領域 内では速さ で動くので、所要時間は である。 で微分すると である。端点での片側の様子を見ると である。したがって の近くでは右へ動かすと は小さくなり、 の近くでは左へ動かすと は小さくなる。連続関数 は閉区間 で最小値をもつが、その最小値は端点ではなく、区間 の内部で与えられる。
(2)
最小値を与える点を とする。この点では であるから、 が成り立つ。
角 は直線 と縦の直線 がなす角である。 の長さは で、縦方向の成分は4、横方向の成分は なので である。
同様に、角 は直線 と縦の直線 がなす角である。 の長さは で、横方向の成分は なので である。
これらを の式に代入すると が得られる。
(3) と を で表す。角は縦の直線となす角なので である。 とおくと である。また より である。したがって を得る。整理すると すなわち である。これは と因数分解できる。 なので 、したがって である。この範囲に入る解は だけである。よって である。
(2) より であり、したがってである。
二つの領域を通る最短時間経路
総評
難度6、計算量6。目安時間は24〜30分。見た目は光の屈折条件に似ているが、答案では一変数関数 の最小化として処理すればよい。(1)は端点での片側の減少・増加を述べて、最小点が内部にあることを保証するのが重要である。(2)では角が水平線ではなく縦線となす角なので、 が横成分 になる点に注意する。(3)は から出る三次式のうち、角度範囲で解を選別する必要がある。