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九州大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

tを実数とするとき,2次方程式z2+tz+t=0について,次の問いに答えよ.

(1) この2次方程式が異なる2つの虚数解をもつようなtの範囲と,そのときの虚数解をすべて求めよ.

(2) (1)の虚数解のうち,その虚部が正のものをz(t)で表す.
tが(1)で求めた範囲を動くとき,複素数平面上で点z(t)が描く図形Cを求め,図示せよ.

(3) 複素数平面上で,点zが(2)の図形C上を動くとき,
w=izz+1で表される点wが描く図形を求め,図示せよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

複素数平面図形と方程式 軌跡文字消去回転・拡大

方針

(1) は判別式が負になる条件で t の範囲を決め、解の公式で虚数解を表す。
(2) は虚部が正の解を x+iy と置き、x=t2 から t を消去する。0<t<4 により上半円の端点が除かれることまで確認する。
(3) は z+1 が単位円の上半分を動くことを利用し、z+1=cosϕ+isinϕ と置いて w の実部・虚部を求める。端点を含まないことも変換後に追跡する。

解答

(1)
2次方程式 z2+tz+t=0 の判別式は D=t24t=t(t4) である。異なる2つの虚数解をもつための条件は D<0 であるから、0<t<4 である。このとき解の公式より、虚数解は z=t±i4tt22=t±it(4t)2 である。

(2)
虚部が正の解を z(t)=x+iy とおくと、(1) より x=t2,y=t(4t)2 である。したがって x+1=1t2 であり、(x+1)2+y2=(1t2)2+t(4t)4=1t+t24+tt24=1.また 0<t<4 なので y>0 であり、端点 (0,0)(2,0) は含まれない。よって C(x+1)2+y2=1,y>0 で表される。すなわち、中心 (1,0)、半径 1 の円の上半分で、端点を除いた部分である。

(3)
(2) より、C 上では z+1 が単位円の上半分を動く。そこで z+1=cosϕ+isinϕ(0<ϕ<π) とおく。このとき z=cosϕ1+isinϕ であるから、w=izz+1=i(11z+1)=i{1(cosϕisinϕ)}=sinϕ+i(1cosϕ). w=X+iY とおくと X=sinϕ,Y=1cosϕ である。したがって X2+(Y1)2=sin2ϕ+cos2ϕ=1 であり、0<ϕ<π より X<0 である。また ϕ=0,π は含まれないので、端点 (0,0)(0,2) は含まれない。

よって求める図形は X2+(Y1)2=1,X<0 で表される。すなわち、中心 (0,1)、半径 1 の円の左半分で、端点 (0,0),(0,2) を除いた部分である。

別解

解法2

方針

(1) ,(2) で上半円 C を確定した後、(3) では分数変換を逆に解いて z=wiw とする。z+1=1w の条件へ移し、円のどちら側の弧かを1点の対応と端点から判定する。

解答

(1)
判別式 t(t4)<0 より 0<t<4 であり、z=t±it(4t)2.(2)
虚部が正の解を z=x+iy とすれば(x+1)2+y2=1,y>0.したがって C は中心 (1,0)、半径 1 の上半円から両端を除いた弧である。

(3)
(3) は逆に zw で表しても求められる。w=izz+1 より w(z+1)=iz,z=wiw である。すると z+1=iiw となる。z+1 は絶対値 1 で虚部が正の単位円上にあるので、まず iiw=1 より iw=1 を得る。w=X+iY とすれば X2+(Y1)2=1 である。さらに主解の対応、または X=sinϕ から、動く部分は左半分で端点を除いた弧である。

総評

判別式、複素数平面上の円、分数変換が連続して出る問題で、目安時間は22分程度。(2) では 0<t<4 が上半円の端点除外に対応することを必ず書く。(3) は z そのものより z+1 が単位円上にあると見るのが決定的で、計算が大きく短縮される。別解の逆変換でも円は出るが、どちらの半円かを判定するために端点と向きの確認を残す必要がある。

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出典: 九州大学 2005年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。