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九州大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

a>0に対して,f(x)=a+logx (x>0)g(x)=x1 (x1)とおく。
2曲線y=f(x)y=g(x)が,ある点Pを共有し,その点で共通の接線lを持つとする。
このとき,次の問いに答えよ。

(1) aの値,点Pの座標,および接線lの方程式を求めよ。

(2) 2曲線は点P以外の共有点を持たないことを示せ。

(3) 2曲線とx軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

微分指数・対数積分 接線・法線面積計算増減表

方針

共通接線を持つ共有点では,関数値と導関数の値が同時に一致する。共有点の x 座標を s とおき,1/s=1/(2s1) から s=2 を得る。(2)は差 h(x)=f(x)g(x) を作り,u=x1 と置いて h(x)0 を明示する。(3)は fgx 軸との交点を確認し,区間 [2/e,1][1,2] に分けて面積を積分する。

解答

(1)

共有点の x 座標を s とする。g(x)=x1 より s>1 である。共通接線を持つので f(s)=g(s) すなわち 1s=12s1 である。よって s=2s1 であり,両辺を2乗して s2=4s4,(s2)2=0 を得る。したがって s=2 で,g(2)=1 だから共有点は P=(2,1) である。また f(2)=1 より a+log2=1 なので a=1log2 である。接線の傾きは f(2)=1/2 だから,接線は y1=12(x2) すなわち y=12x である。

(2) a=1log2 として h(x)=f(x)g(x)=1log2+logxx1 とおく。x>1 で微分すると h(x)=1x12x1 である。ここで u=x1 とおくと x=u2+1 であり,h(x)=1u2+112u=2u(u2+1)2u(u2+1)=(u1)22u(u2+1)0となる。等号は u=1,すなわち x=2 のときだけである。

したがって hx=2 を除いて減少し,h(2)=0 であるから,1x<2 では h(x)>0x>2 では h(x)<0 となる。よって2曲線の共有点は P 以外に存在しない。

(3) f(x)=0 となるのは 1log2+logx=0 より x=2e である。また g(x)=0 となるのは x=1 である。(2)より 1x2 では f(x)g(x) である。

したがって求める面積 SS=2/e1f(x)dx+12{f(x)g(x)}dxである。これはS=2/e2f(x)dx12g(x)dxとまとめられる。

まずf(x)dx=(1log2+logx)dx=xlogx2であるから2/e2f(x)dx=[xlogx2]2/e2=02elog1e=2eである。また12x1dx=[23(x1)3/2]12=23である。よって S=2e23 である。

青い部分が2曲線と x 軸で囲まれる領域。紫の直線は共通接線。

総評

難度7,計算量6。共通接線条件を「値の一致」と「導関数の一致」に分解すれば,(1)はきれいに s=2 へ落ちる。(2)では差の微分を (u1)2 の形にする計算が核心で,単にグラフの接し方を述べるだけでは不十分である。(3)は囲まれた領域の左端が 2/e,折れ目が 1,接点が 2 であることを確認してから積分範囲を分ける。18分前後で丁寧に処理したい。

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出典: 九州大学 2008年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。