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九州大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第5問

曲線y=ex上を動く点Pの時刻tにおける座標を(x(t),y(t))と表し,
Pの速度ベクトルと加速度ベクトルを
それぞれv=(dxdt,dydt)
α=(d2xdt2,d2ydt2)とする.
すべての時刻tv=1かつdxdt>0であるとして,
次の問いに答えよ.

(1) Pが点(s,es)を通過する時刻における
速度ベクトルvsを用いて表せ.

(2) Pが点(s,es)を通過する時刻における
加速度ベクトルαsを用いて表せ.

(3) Pが曲線全体を動くとき,αの最大値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

微分指数・対数 置換微分による最大最小、計算整理

方針

曲線上にいるのでy=exを時刻で微分し,速度を(dx/dt)(1,ex)と表す.速さ1かつdx/dt>0からdx/dtを正の値として決定する.(2)は速度ベクトルをxの関数と見て微分し,さらにdx/dtを掛けて時刻微分に戻す.(3)は加速度の大きさをu=es>0で一変数関数にし,微分して最大値を求める.最大化ではu>0の端の挙動も見て,唯一の臨界点が最大であることを確認する.

解答

(1)

点Pは曲線y=ex上を動くので y(t)=ex(t) である.これをtで微分すると dydt=exdxdt である.したがって速度ベクトルはv=(dxdt,exdxdt)=dxdt(1,ex)である.

速さが1であるから v2=(dxdt)2(1+e2x)=1 である.またdx/dt>0より dxdt=11+e2x である.したがって v=11+e2x(1,ex) である.Pが(s,es)を通過する時刻ではx=sなので v=11+e2s(1,es) である.

(2)

速度ベクトルをxの関数としてv(x)=((1+e2x)1/2, ex(1+e2x)1/2)と見る.時刻微分は ddt=dxdtddx であり,dx/dt=(1+e2x)1/2である.

第1成分について ddx(1+e2x)1/2=e2x(1+e2x)3/2 だから,時刻微分するとe2x(1+e2x)3/2(1+e2x)1/2=e2x(1+e2x)2である.

第2成分についてddx{ex(1+e2x)1/2}=ex(1+e2x)1/2exe2x(1+e2x)3/2=ex(1+e2x)3/2である.これにdx/dt=(1+e2x)1/2を掛けると ex(1+e2x)2 である.よってx=sのときα=(e2s(1+e2s)2,es(1+e2s)2)である.

(3)

(2) よりα=e4s(1+e2s)4+e2s(1+e2s)4=es1+e2s(1+e2s)2=es(1+e2s)3/2である. u=esとおくとu>0であり,最大化すべき関数は F(u)=u(1+u2)3/2 である.微分するとF(u)=(1+u2)3/23u2(1+u2)5/2=12u2(1+u2)5/2である.したがってF(u)=0となるのは u=12 のときである.0<u<1/2では増加,u>1/2では減少するので,ここで最大となる.

最大値は1/2(1+1/2)3/2=12(23)3/2=233である.

総評

難度5,計算量5,目安時間20分.位置,速度,加速度を順に微分して求める.速さは vx2+vy2 であり,向きが変わっても1に保たれることを成分から確認する.加速度の大きさは u=es>0 とおけば u/(1+u2)3/2 の最大化に帰着し,u=1/2 で最大値 2/(33) を取る.

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出典: 九州大学 2009年度 前期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。