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九州大学 2026年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

複素数zは次の図形C上を動くとする。C:zz‾−(1−i)z−(1+i)z‾−2=0ただし,z‾はzと共役な複素数を表す。以下の問いに答えよ。

(1) 図形Cを図示せよ。

(2) 複素数iz−1+iの偏角の範囲を求めよ。

(3) 複素数平面上の3点P(α),Q(β),R(γ)を頂点とする正三角形を考える。
ただし,α=−1−iとし,βとγは図形C上にあるとする。
考えられるすべての正三角形の辺の長さを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10

複素数平面、図形と方程式 実部虚部比較、回転・拡大、円の性質

方針

z=x+iyとおき,共役な二つの項をまとめると,図形は円になる。
(2)の複素数の積iは90度の回転を表す。
円の中心を変換し,正三角形の高さと弦を結び付ける
円Cは中心H(1,1),半径2。
w=iz−1+iの動く円は中心(−2,2),半径2となる。
(3)では弦QRの中点Mを取ると,P,H,Mは同一直線上にある。
辺の長さをLとして,PM=3L/2と弦の半分L/2を使う。

(2) の円は虚軸と負の実軸に接し,第2象限の中にある。
原点を含まないので,偏角は連続にπ/2からπまで動く。

(3) のPは円の外にある。正三角形の高さPMは弦QRの垂直二等分線に沿い,
円の中心もその直線上にある。
Mは円の内部にあるため,PからHへ向かう側にあり,
HMは∣PM−PH∣となる。これを直角三角形HMQへ入れる。

解答

(1) z=x+iyを代入するとx2+y2−2x−2y−2=0,すなわち(x−1)2+(y−1)2=4.図形Cは,中心(1,1),半径2の円である。

(2) w=iz−1+iとおく。zがCを動くと,wは中心−2+2i,半径2の円を動く。
この円は2iで虚軸に,−2で負の実軸に接し,第2象限の内部とその境界にある。
原点を通らない。偏角を0以上2π未満で表すと,その範囲はπ2≤arg⁡w≤π.すべての偏角は,この範囲に2kπ(kは整数)を足したものである。

(3) 辺の長さをL>0,弦QRの中点をMとする。
P,H,Mは弦の垂直二等分線上にある。
PH=22>2で,Mは円の内部にあるので,MはPからHへ向かう半直線上にある。
ゆえにHM=∣32L−22∣.直角三角形HMQより(32L−22)2+L24=4.整理するとL2−26L+4=0だからL=6−2,6+2.これらはともに実現する。実際,a=1−3または1+3とし,
Q=(a,0),R=(0,a)とすれば,Q,Rは円C上にあり,
PQ2=PR2=QR2=2a2となる。

別解

別解・背景

方針

60度の回転を用いて二つの円の交点を求める別解。

解答

q=β−αとおき,ρ=cos⁡(π/3)+isin⁡(π/3)とする。
頂点の順序を選べば,γ−α=ρqと表せる。
円の中心をPから見た複素数はc=2+2iなので,条件は∣q−c∣=2,∣q−ρ−1c∣=2.二つの円の中心は原点から同じ距離にあり,角度がπ/3違う。
共通弦の直線はその角の二等分線に沿うため,実数sを用いてq=s{cos⁡(π/12)+isin⁡(π/12)}と書ける。
円の式へ代入するとs2−26s+4=0となり,主解と同じ二つの長さが得られる。

二つの正三角形は,円の中心と固定点を結ぶ直線に対して対称な頂点をもつ。
必要な方程式を解いた後,両方の長さの三角形が実際に作れることを確認する。

総評

共役な項をまとめると円の方程式になり、回転と平行移動では中心と半径を追えばよい。正三角形の辺の長さは、高さと弦の半分を使って求められる。必要条件の方程式だけで終わらず、両方の三角形を具体的に示す。

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出典: 九州大学 2026年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。