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名古屋大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 ベクトル・三角関数理系数学 第4問(a)

行列A=(abcd)が与えられている.
ベクトルx=(xy)
条件x2+y2=1を満たしながら動くとき,
xAxとの内積の最大値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル三角関数 内積の利用三角比の利用微分による最大最小

方針

単位円上の点を x=cosθ, y=sinθ と置く。内積 xAxax2+(b+c)xy+dy2 であり、三角関数の倍角公式で cos2θ,sin2θ の一次式に直せる。最後は Rcos(2θϕ) 型の最大値として読む。

解答

条件 x2+y2=1 より x=cosθ,y=sinθ とおく。Ax=(abcd)(xy)=(ax+bycx+dy)であるから、内積はxAx=x(ax+by)+y(cx+dy)=ax2+(b+c)xy+dy2である。

倍角公式x2=1+cos2θ2,y2=1cos2θ2,xy=sin2θ2を用いるとxAx=a+d2+ad2cos2θ+b+c2sin2θとなる。

ここで ad2cos2θ+b+c2sin2θ の最大値は 12(ad)2+(b+c)2 である。したがって求める最大値は a+d2+12(ad)2+(b+c)2 である。

定数項に、正弦・余弦の合成振幅を加える

別解

解法2

方針

内積を q=ax2+(b+c)xy+dy2 とする。上界 M に対して
M(x2+y2)q が全ての x,y で非負となる条件を、
x/y の2次式の判別式で求める。最小の上界が最大値になる。

解答

q=xAx=ax2+(b+c)xy+dy2.x2+y2=1 上で qM となるためには(Ma)x2(b+c)xy+(Md)y20が全ての x,y で成り立てばよい。その境界では2次式が
ある比 x:y で0になるから(b+c)24(Ma)(Md)=0.これを M について解くとM=a+d±(ad)2+(b+c)22.x=1,y=0x=0,y=1 を代入すれば上界は
Ma,d でなければならないので、大きい方の根を取る。
この値では判別式が0となる比 x:y があり、等号も実現する。
よって最大値はa+d+(ad)2+(b+c)22.

総評

単位円上の2次式の最大値を三角関数で処理する問題。目安時間は20分。内積に現れる非対角成分は bc が足された b+c だけである。倍角公式で定数項、cos2θsin2θ に分けると、最大値は半径の形で読める。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 名古屋大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。