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名古屋大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

3次関数f(x)=x3+px+qについて,次の(1),(2)を証明せよ.

(1) x=αα0とする)においてf(α)0f(α)0が成り立つならば,
方程式f(x)=0の解はx>αの範囲にはない.

(2) αが3数1,1p1qのどれよりも大きいならば,
方程式f(x)=0の解はx>αの範囲にはない.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

微分方程式・不等式論証・証明 小問利用、増減表不等式評価

方針

(1)f(x)=3x2+px>α0 で評価し、f(x)>f(α)0 から fα より右で増加することを示す。(2) は仮定 α>1,α>1p,α>1qp>1α,q>1α と読み替え、f(α)>0f(α)>0 を確認して (1) を適用する。

解答

(1) f(x)=3x2+p である。x>α0 ならば x2>α2 であるから f(x)=3x2+p>3α2+p=f(α) である。仮定より f(α)0 なので f(x)>0(x>α) となる。したがって f(x)x>α の範囲で増加する。

また仮定より f(α)0 であるから、x>α では f(x)>f(α)0 である。よって x>α の範囲に f(x)=0 を満たす解は存在しない。

(2)
仮定より α>1,p>1α,q>1α である。まず f(α)=3α2+p>3α2+1α である。α>1 だから 3α2+1α>0 であり、したがって f(α)>0 である。

次に f(α)=α3+pα+q である。α>0 なので、p>1αα を掛けて pα>α(1α) を得る。また q>1α であるから f(α)>α3+α(1α)+(1α) である。右辺は α3α2+1=α2(α1)+1 であり、α>1 だから正である。よって f(α)>0 である。

以上より (1) の条件が成り立つので、方程式 f(x)=0 の解は x>α の範囲にはない。
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別解

解法2(差を因数分解する)

方針

x>α に対する差 f(x)f(α) を因数分解する。
残る因子を f(α)0x>α0 で正に評価し、増減表を作らず直接示す。

解答

(1) x>α とする。差を因数分解するとf(x)f(α)=(xα)(x2+xα+α2+p).第2因子はx2+xα+α2+p=(xα)(x+2α)+(3α2+p)=(xα)(x+2α)+f(α)である。x>α0f(α)0 より第2因子は正である。
したがって f(x)>f(α)0 となり、x>α に解はない。

(2) 仮定よりα>1,p>1α,q>1α.よってf(α)=3α2+p>3α2+1α>0である。また α>0 だからf(α)>α3+α(1α)+(1α)=α2(α1)+1>0.したがって (1) を適用でき、x>α に解はない。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4程度。想定時間は12分から18分程度。(1) は x>α0 から x2>α2 を使うのが要点で、(2) はその条件確認に帰着する。採点では、f(x)>0 による増加、f(α)0 から右側に根がないこと、p,q の不等式を f(α),f(α) に正しく代入することが重要である。
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出典: 名古屋大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。