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名古屋大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

4次関数y=x4+ax3+bx2+cx+dのグラフが,
y軸に平行なある直線に関して対称になるための
係数abcdの間の関係式を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

数と式関数 置換恒等式比較必要十分条件

方針

対称軸を未知の直線 x=h とおく。x=h+u と平行移動したとき、グラフが x=h に関して対称であることは、u の関数として偶関数になることと同じである。したがって展開後の u3u の係数がともに0になる条件を求める。d は上下移動だけを表すので、最後に条件に現れないことも確認する。

解答

対称軸を x=h とおく。x=h+u と置くと、与えられた関数は (h+u)4+a(h+u)3+b(h+u)2+c(h+u)+d である。グラフが x=h に関して対称であるためには、この式が u の偶関数、すなわち u の奇数次の項を持たないことが必要十分である。

展開して奇数次の係数だけを見る。u3 の係数は 4h+a であるから 4h+a=0 でなければならない。また u の係数は 4h3+3ah2+2bh+c であるから 4h3+3ah2+2bh+c=0 でなければならない。

第1式より h=a4 である。これを第2式に代入すると4(a4)3+3a(a4)2+2b(a4)+c=0である。左辺を整理して a316+3a316ab2+c=0 すなわち a38ab2+c=0 となる。よって a34ab+8c=0 である。

逆に、この関係式が成り立つなら h=a/4 とおけば、上で求めた u3u の係数がともに0になるので、x=h に関して対称である。したがってこの条件は必要十分である。なお d は定数項として上下移動だけを表すため、対称性の条件には関係しない。

別解

解法2:導関数を対称軸のまわりで奇関数にする

方針

グラフが x=h に関して対称なら、導関数は h のまわりで符号が反転する。f(h+u)+f(hu)=0 を恒等式として係数比較し、h を消去する。逆向きも積分定数まで確認する。

解答

F(x)=x4+ax3+bx2+cx+dとする。グラフが直線 x=h に関して対称であるための必要十分条件は、F(h+u)=F(hu)がすべての実数 u で成り立つことである。F(x)=4x3+3ax2+2bx+cなので、両辺を移項して整理するとF(h+u)+F(hu)=8h3+6ah2+4bh+2c+(24h+6a)u2.したがって24h+6a=0,8h3+6ah2+4bh+2c=0.第1式からh=a4.これを第2式へ代入するとa34ab+2c=0,すなわちa34ab+8c=0.逆にこの関係が成り立つとき h=a/4 とおけばF(h+u)=F(hu)である。両辺を u について積分し、u=0 での値を合わせればF(h+u)=F(hu)となる。よって条件は必要十分である。d は任意である。

総評

4次関数の縦方向の対称軸を、平行移動後の偶関数条件で判定する問題である。目安時間は12分。対称軸を最初から y 軸と決めつけず、x=h と置くことが第一歩である。採点上は、u3u の係数を0にする理由、h=a/4 の代入計算、そして得た条件が十分でもあることを明記したい。d はグラフの上下移動なので、関係式に入らない。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 名古屋大学 1991年度 前期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。