Evolton

岡山大学 2016年度 前期理系数学 第3問

a は正の数とし,次の関数 y=fa(x) のグラフの変曲点を P とする.fa(x)=axex/a(x0)このとき以下の問いに答えよ.

(1)P の座標を求めよ.

(2) a が区間 1a2 全体を動くとき,点 P が描く曲線 C の概形を図示せよ.

(3) x0 における曲線 y=f1(x)y=f2(x) と (2) の曲線 C の3曲線で囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

微分積分関数 グラフの概形面積計算増減表、計算整理

方針

まずfa(x)fa(x)を求めて変曲点を出す。変曲点の軌跡はx=2aからaを消去して放物線の一部にする。面積は,3曲線の交点が(0,0)x=2x=4であることを確認し,[0,2]ではf2f1[2,4]ではf2Cを積分する。

解答

(1) fa(x)=axex/aよりfa(x)=(ax)ex/aであり,さらにfa(x)=(xa2)ex/aである。ex/a>0だから,変曲点ではxa2=0,すなわちx=2aである。したがってy=fa(2a)=a2ae2=2a2e2であり,点Pの座標は(2a,2a2e2)である。

(2)
(1)よりx=2ay=2a2e2である。a=x2を代入してy=x22e2を得る。また1a2だから2x4である。したがって曲線Cは,放物線y=x22e2のうち2x4の部分である。端点は(2,2e2),(4,8e2)である。

(3)
f1(x)=xexf2(x)=2xex/2である。x=0f1(x)=f2(x)=0である。また(2)の曲線Cは,x=2f1と交わり,x=4f2と交わる。実際,f1(2)=2e2,f2(4)=8e2である。

したがって囲まれた部分の面積SS=02{2xex/2xex}dx+24{2xex/2x22e2}dxである。2xex/2dx=4(x+2)ex/2,xexdx=(x+1)exであるから02{2xex/2xex}dx=716e+3e2である。また24{2xex/2x22e2}dx=16e1003e2である。よってS=7913e2である。

別解

別解(相似なグラフと面積の一括差し引き)

方針

(1) (2) は g(t)=tet とおいて fa(x)=a2g(x/a) と見れば,全グラフが横に a 倍,縦に a2 倍された形だと分かる。(3) は上側の f2 の下の面積から,[0,2]f1 の下と [2,4]C の下をまとめて引く。

解答

(1) g(t)=tet とおくとfa(x)=a2g(xa).ここでg(t)=(t2)etであり,et>0 だから g の凹凸が変わるのは t=2 である。したがって x/a=2,すなわち x=2a で凹凸が変わり,P=(2a,2a2e2).(2) x=2a から a=x/2 を消去するとy=x22e2,2x4.したがって C は上に開く放物線のこの部分で,端点は(2,2e2),(4,8e2)である。3曲線の位置関係は次のようになる。

(3) 0<x2 ではf2(x)f1(x)=2ex/2>1.また 2x4 では e2x/21 かつ x4 だから4e2x/24x,すなわち f2(x)x2/(2e2) である。よって囲まれた部分の面積 SS=04f2(x)dx02f1(x)dx24x22e2dx.各項は042xex/2dx=824e2,02xexdx=13e2,24x22e2dx=283e2.したがってS=824e2(13e2)283e2=7913e2.

総評

難度7,計算量7。想定時間は25分程度。優先度は「(1)(2) は必須,(3) が合否を分ける」。変曲点と軌跡は標準処理なので確実に取りたい。差がつくのは3曲線の接続を図で把握し,下側が x=2f1 から C に替わると判断する点である。採点上は交点,曲線の上下,積分区間を式の前に示し,指数関数の原始関数を一度明記する。計算時間が足りなければ正しい面積の積分式まで残す。

冊子PDFで見る岡山大学の微分の問題で問題集を作る

出典: 岡山大学 2016年度 前期 理系数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。