方針
まず を実部虚部で比較して,原点から見た の方向が同一直線上にあることを示す。次に を偏角 と絶対値で表し,円 から絶対値を求める。 は同一直線上で から距離 の点として2通り表し,虚部の最大値を調べる。
解答
(1)
とおく。条件 の虚部を比較するとであるから, である。したがってベクトル と は平行であり,複素数平面において は一直線上にある。
(2)
で, の偏角が であるから,ある正の実数 を用いてと書ける。 よりである。 だからとなる。よってである。
(1) より と書ける。ただし は実数である。さらに だからであり,である。したがってまたはである。
(3)
(2)の2通りのうち,後者の虚部はである。前者の虚部をとおく。 においてである。よって は で最大となり,その値はである。したがって虚部の最大値はである。
別解
解法2
方針
商 が実数であることを直接示して、 を同じ方向の実数倍として扱う。円条件を極形式で解き、虚部の最大化には半角公式を用いる。
解答
(1)
なので仮定 より、 はその共役と等しく実数である。したがって は実数であり、 は の実数倍である。ゆえに は一直線上にある。
(2)
極形式でとおく。 を2乗するとよってまた と書けば は実数でしたがって(3)
では第2の枝の虚部は0以下なので、最大値は第1の枝で調べればよい。その虚部は とおくとここでよって最大となるのは 、すなわち 、 のときである。したがって
総評
難度6,計算量6。想定時間は20分程度。最初の等式は成分比較だけでなく、 が実数であることを直接示すと一直線条件が短く表せる。円 は極形式で となり、距離2の条件から の2枝が生じる。最大化では負の枝を先に除外し、半角公式で積の形にすると増減が読みやすい。