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大阪大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

x1に対してf1(x)=1(x1)2とおく.
n=2,3,に対してfn(x)=xfn1(x)+nによって
関数f2(x),f3(x),を定義する.
このときlimnfn(e1n)n2を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安22

数列指数・対数 漸化式の変形和の計算極限計算

方針

固定した x について漸化式を展開し、f1(x) から来る項と、
途中で加わる 2,3,,n の項に分ける。最後に x=e1/n
代入し、前者は指数関数の基本極限で評価する。後者は
te1t の区分求積として定積分へ移す。

解答

固定した x について、漸化式 fn(x)=xfn1(x)+n を順に展開する。するとfn(x)=xn1f1(x)+j=2njxnjである。これは、f1(x)n1x を掛けられ、途中で加わった j がその後 njx を掛けられることから分かる。

ここで x=e1/n とおく。まず第1項について xn1f1(x)n2=e(n1)/nn2(e1/n1)2 である。さらに n(e1/n1)1 だから e(n1)/nn2(e1/n1)2e である。

次に和の部分を考える。1n2j=2njxnj=j=2njne1j/n1nである。これは t=j/n と見ると、関数 te1t0t1 における和の極限である。したがってj=2njne1j/n1n01te1tdtである。

この積分を部分積分で計算すると01te1tdt=e01tetdt=e[(t+1)et]01=e2である。

よって求める極限は e+(e2)=2e2 である。

漸化式を展開した後、2つの寄与を別々に評価する

別解

解法2

方針

漸化式を展開した後、重み付き有限等比和を閉じた式で計算する。
x=e1/n を代入すると、区分求積を使わず、指数関数の基本極限だけで
初項由来の寄与と有限和由来の寄与を別々に求められる。

解答

漸化式を展開するとfn(x)=xn1(x1)2+j=2njxnj.有限和の公式からj=1njxnj=xn+1(n+1)x+n(x1)2である。したがって x=e1/n とおくと、初項由来の部分はe(n1)/nn2(e1/n1)2e.一方、j=1 の項を除いた有限和について1n2j=2njxnj=e1+1/n(n+1)e1/n+nn2(e1/n1)2e(n1)/nn2.分子の前半を(e1)e1/nn(e1/n1)と書けば、これは e2 に収束する。また
n(e1/n1)1 より分母
n2(e1/n1)21 である。よって有限和の寄与は
e2 となる。

以上から求める極限はe+(e2)=2e2である。

総評

漸化式の展開と和の極限を組み合わせる理系標準上位問題である。目安時間は22分。f1 由来の項が n2 で割っても残るため、和の部分だけを見てしまわないことが重要である。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 大阪大学 1984年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。