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大阪大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

座標平面上に,点A(psinθ,pcosθ)
直線l:xsinθ+ycosθ+p=0が与えられたとき,
Aまでの距離と,lまでの距離が等しいような点Pの軌跡をCとする.
ただし,p>00<θ<π2である.

(1) Cを原点のまわりにθだけ回転して得られる曲線の方程式を求めよ.

(2) Cx軸とによって囲まれた部分の面積をSとする.
Spθを用いて表せ.

(3) pθが関係p=cos2θを満たし,
θ0<θ<π2の範囲を動くとき,
Sの最大値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

図形と方程式積分 軌跡回転・拡大面積計算

方針

A と直線 l は同じ法線方向にそろっているため、軌跡 C は焦点と準線で定まる放物線である。原点まわりに θ 回転すると焦点が (0,p)、準線が y=p になり、標準形 x2=4py を得る。面積は回転で変わらないので、回転後の放物線と回転後の x 軸、すなわち直線 y=xtanθ の間で積分する。最後は p=cos2θ を代入し、sin3θcosθ の最大値を微分で求める。

解答

(1) C は、点 A までの距離と直線 l までの距離が等しい点の軌跡であるから、焦点を A、準線を l とする放物線である。

原点のまわりに点を角 θ だけ回転し、回転後の座標を (X,Y) とする。この回転により A(psinθ,pcosθ)(0,p) へ移る。また直線 xsinθ+ycosθ+p=0Y+p=0 すなわち Y=p へ移る。したがって回転後の曲線は、焦点 (0,p)、準線 Y=p の放物線であるから X2=4pY である。通常の (x,y) で書けば x2=4py である。

(2)
回転は面積を変えないので、回転後の図形で面積を求めればよい。もとの x 軸上の点 (t,0) は、回転後 (tcosθ,tsinθ) に移る。したがって、回転後の x 軸は y=xtanθ である。

放物線は y=x24p であるから、直線との交点は x24p=xtanθ より x=0,x=4ptanθ である。0<x<4ptanθ では直線のほうが上側にあるので、面積 SS=04ptanθ(xtanθx24p)dxである。計算するとS=[tanθ2x2112px3]04ptanθであり、S=8p2tan3θ163p2tan3θ=83p2tan3θとなる。

(3) p=cos2θ を代入するとS=83cos4θsin3θcos3θ=83sin3θcosθである。ここで g(θ)=sin3θcosθ とおく。0<θ<π2g(θ)=3sin2θcos2θsin4θ=sin2θ(3cos2θsin2θ)である。したがって最大は 3cos2θ=sin2θ のとき、すなわち sin2θ=34,cos2θ=14 のときに起こる。この範囲では sinθ>0cosθ>0 だから sinθ=32,cosθ=12 である。よってSmax=83(32)312=32である。

別解

解法2(横向き積分と相加相乗平均)

方針

回転後の放物線を焦点と準線から求める。面積は y について横向きに積分する。最大値は u=sin2θ と置き、微分を使わず重み付きの相加相乗平均で評価する。

解答

(1)
図形全体を原点のまわりに θ だけ回転すると、焦点 A(0,p)、準線 ly=p へ移る。したがって距離の等しい点 (x,y)x2+(yp)2=(y+p)2を満たし、回転後の方程式はx2=4pyである。

(2)
回転後、もとの x 軸は y=xtanθ となる。t=tanθ と置くと、直線と放物線の交点の y 座標は 0,4pt2 である。高さ y において、右側の放物線は x=2py、直線は x=y/t である。よって面積はS=04pt2(2pyyt)dy=[4p3y3/2y22t]04pt2=83p2t3=83p2tan3θ.(3)
p=cos2θ を代入し、u=sin2θ と置くとS=83sin3θcosθ,S2=649u3(1u).正の4数 u,u,u,3(1u) に相加相乗平均を用いると3u3(1u)4u+u+u+3(1u)4=34.したがって u3(1u)27/256 であり、等号はu=3(1u),u=34のときに成り立つ。よってSmax2=34,Smax=32.

総評

回転で放物線を標準形に直し、面積と最大値へ進む問題である。目安は22分。回転は面積を変えないが、もとの x 軸が傾いた直線へ移る点に注意する。積分は縦切り・横切りのどちらでもよく、最大値は微分と相加相乗平均の両方で検算できる。

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出典: 大阪大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。